暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
大切なもの
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の後頭部を優しく擦ってくれた。2人で「ありがと〜」ってお礼。それからしばらくヴィヴィオに擦ってもらって、ようやく痛みが治まった。

「ねぇ、フェイトちゃん、そのままはめてても良いんじゃないかな?」

「でも・・・いいのかな・・・?」

「取れないんじゃ仕方ないよ。あとでいろいろと試してみよ」

「うん・・・」

結局、指環をはめたまま昼食へと向かうことになった。でもどこかそれが嬉しかった。

†††Sideフェイト⇒なのは†††

「「・・・」」

さっきからフェイトちゃんに向けられる視線がすごい。ううん、フェイトちゃんに――というよりは、その小指に輝く指環へと向けられている。女性隊員は「綺麗」とか、「高そう」とか。そして男性隊員にはどこか陰りが見える。「まさか」とか「やっぱり」とか。少し落ち込み気味だ。

「あぅ〜〜〜・・・」

食堂へと入ろうとしたところで、前の方からシャルちゃんが項垂れながらフラフラ歩いて来た。その格好は黒を基調とした、ヘッドドレスまで付いた本格的なメイド服だ。髪型はストレートからポニーテールになっている。

「もうそろそろその格好にも慣れた、シャルちゃん?」

「あ、なのは・・・お嬢様、フェイトお嬢様、ヴィヴィオお嬢様」

顔を上げたシャルちゃんはやっぱり顔がうっすら赤い。

「むぅ〜、慣れるわけないよ、なのは。じゃなくてなのはお嬢様・・・(泣)」

軽く涙目ながら言い直すシャルちゃん。フェイトちゃんはそんなシャルちゃんを見て苦笑いするだけだ。私も苦笑を浮かべるしか出来なかった。

「シャルさん、すごくかわいいです!」

「・・・ありがとう、ヴィヴィオ。ヴィヴィオも着てみる?」

「ううん♪」

それはもう満面の笑顔で首を横に振りながらの拒否だった。

「フッ・・・(泣)」

さて、どうしてシャルちゃんがメイドをやっているのかと言うと、それは先日のアースラで起きた惨劇が原因だ。“酔いの鬼神事件”。それの犯人であるシャルちゃんへの罰ゲームがメイド服での雑用係だ。期間は2週間(仮)になっている。期間内にまた馬鹿をすれば、延長みたい。
女性隊員にはお嬢様って名前の後に付けるようにして、そして男性隊員にはご主人様って言うようにされた。ちなみに口調もメイドのようにと決められている(あまり守ってないけど)。それはやりすぎじゃ・・・と思ったけど・・・

――やるなら徹底的に、だ。今後、あんな馬鹿な真似をしないように肝に銘じさせておく――

今は六課に居ないルシル君がそう判断して今のようになった。そんなシャルちゃんを連れだって一緒に食堂に入る。食堂に居た男性隊員の視線が一斉にこちらに――シャルちゃんへと向くと、「今日も可愛いっす」だとか、もっとストレートに「
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ