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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百五話 嘲笑する虐殺者
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いうのは。パエッタ中将の顔は歪んでいる。周囲もそれが分かったのだろう、複雑な表情だ。
「カールセン大将、封鎖中、問題が生じた場合には直ぐ報告を下さい。こちらで早急に対処します」
カールセン大将への言葉だが総司令官代理はパエッタ中将に視線を向けている。好意など欠片も無い視線だ。問題はお前なのだ、ふざけた真似をすれば何時でも交代させてやるという恫喝だ。パエッタ中将もそれが分かったのだろう、俯いて顔を上げる事が出来ずにいる。何とも気不味い事だがこれでパエッタ中将も本気になるに違いない。
その後は作戦会議は直ぐに終わった。総司令官代理が全軍をランテマリオ星系に集結させる事、ガンダルヴァ星系の惑星ウルヴァシーを補給拠点として使用する事を言っただけだ。総司令官代理は意見を求めたが異議を唱える人間は居なかった。そして全軍に出撃命令が下された。
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