暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
シャルシルとレヴィのぶらり紋様破壊の旅 in次元世界♪ 
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大罪《ペッカートゥム》が・・・許されざる嫉妬(レヴィヤタン)が・・・ここに命ず・・・」

そう囁いたレヴィヤタンの足元に最後の紋様が浮かび上がる。

「っ・・・神秘が・・・強い・・・」

吹き荒れる神秘の奔流に、レヴィヤタンは吹き飛ばされそうになりながらも必死にスカートの裾を押さえて踏ん張っている。私も全力で捲れ上がろうとしてるスカートを押さえて、ルシルの方を見る。するとルシルは、私には無関心と言わんばかりに横を通り過ぎていく。

「べ、別にいいけど・・・何かムカつく・・・」

そのままレヴィヤタンの近くまで行って、“グングニル”を手にして「これで・・・・終わりだ・・・!」突き刺した。パキンって音がして紋様が散って、吹き荒れる神秘の奔流も治まっていく。

「・・・終わった〜」

時間にすれば20時間ちょいだったけど、それ以上の時間を過ごした気がする。

「さて、あとはレヴィヤタンをどうするかだが・・・」

ルシルがレヴィヤタンに視線を向ける。レヴィヤタンはその視線を真っ向から受け止めて、「・・・難しい・・・?」不安げに小首を傾げた。

「いや。お前の話だと、そのぬいぐるみこそが“嫉妬”の本体なんだろう?」

「・・・うん・・・そう」

最初、レヴィヤタンからその話を聞いた時は驚いたけど、今までのレヴィヤタンの行動を見れば納得するしかない。戦闘でも転移でも、必ずレヴィヤタンが手にするクジラのぬいぐるみから強力な神秘を感じ取ることが出来てた。

「つまりは本体であるそのぬいぐるみを破壊し、尚且つお前の人格とその身体を保つようにすればいいわけだ」

「で、どうするわけ?」

紋様の復活を阻止するには“罪”が消えるのが絶対条件。だから嫉妬の“罪”の本体であるぬいぐるみが消えればそれでオーケー。でも本体が消えたら、それに追随するレヴィヤタンも一緒に消えることになる。

「・・・ルーテシアとレヴィヤタンが契約をすればいい。レヴィヤタンが消えないように、この世界に留まれるように、ルーテシアを楔とする」

「そんなことって本当に出来るの? ルシルのように“存命の概念”がないんだよ、レヴィヤタンには・・・」

ルシルはたとえ本契約が終わっても残ることが出来る。ルシルやマリアのように生きたまま“界律の守護神テスタメント”になった2人だけの裏技のようなものだ。当然、すでに死んで肉体が無く、魂も玉座に就いた私には出来ないことだ。だから私は残ることは出来ない。ま、仕方ないけどね。

「確かに。だがそこにもう一手打つ」

「「???」」

疲れ切った顔で微笑を浮かべるルシル。その一手が判らない私とレヴィヤタンは一緒に小首を傾げるだけ。その疑問が晴れることなく、私たちはルーテシアの待つ病院へと向かった。
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