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魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『第二十六話』〜拓斗の力〜
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の額に手をかざす、同時に二人を中心に魔法陣が広がる。


「――我、魂を誘いし者也――」


 これは、成仏の為に必要な詠唱とか、そういうわけではない。


「――彼の者 一生を終えるも この世に残りし者――」


 何の意味も、効果もない、ただの詩。


「――この者 いずれ生まれ変わる運命に有り――」


 この詩は俺の祈りだ。


「――汝が魂 新たな生命の為 輪廻にて眠りを与えよ!!」


 言い終えると、あの時と同じように、漆黒の光が俺達を包んだ。





【ありがとう……】





 光に包まれている間に、そんな声が聞こえた気がした





 光が治まるとそこにいるのは俺一人だった。


「……逝ったか?」

[あぁ……逝ったぜ]


 俺の呟きにソウルが答える。


「そっか……」

「拓斗……」


 声のした方を向くとクロノが立っていた。
 俺はクロノに微笑みかけ言った。


「…………帰るか」
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