第8話
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れ」
久遠「だそうだぞ。結菜」
帰蝶「…(コクン)」
和奏「でも殿ー!本気でこんな奴を夫にするんですかー?」
久遠「本気だ。…が、何か懸念がでもあるのか?」
和奏「いや、いくら他家からの政略結婚の申し出を袖にするための道具とはいえ、殿、可愛いから、こいつが変な気を起こすんじゃないかなーって」
久遠「ふむ…まぁ確かに知力、武力ともに申し分ない。我の相手としては十分であろう」
和奏「なっ!まさか殿はもう…!?」
竜司「誓っていうが、そんなことは一切していないしする気もない。お互い意見が合致したので夫役を受けただけだからな」
犬子「えぇーでもそこはほら、若い男女ってこともあるし」
久遠「そうなればなったで、本当の意味で夫にしてやっても良い。その覚悟はあるぞ」
帰蝶「なっ!?」
久遠「なんだ?」
帰蝶「べ、別に…ふんっ!」
竜司「久遠…それは流石に…」
久遠「なんだ?竜司は我が貴様の妻では不服か?」
帰蝶「なっ!?あんた!」
竜司「そうではないが…」
久遠「では、なにか懸念があるのか?」
竜司「俺と本当に婚儀をするかはこの際置いておいて、君は帰蝶殿ことをもちっと考えたほうがいいと思うぞ」
久遠「心配しなくても、結菜なら分かってくれよう。こいつも美濃の蝮の娘なのだからな。な?結菜」
帰蝶「知らないわよもう!」
壬月「まぁ結菜様のおむずがりは置いておくとしましょう」
帰蝶「こら壬月!」
久遠「おけぃ」
帰蝶「むーっ…」
麦穂「竜司殿の扱い、どうされるのです?夫という形で傍に置くのは構いませんが、働かざる者、食うべからずとも言います。何らかの役職をお与えになるのが良いのではないかと」
久遠「一応腹案はあるのだが…」
竜司「まぁできることならなんでも協力はしよう。どこまでできるかはわからんがな」
ひよ子「殿ぉー!たった今、佐久間様の部隊が墨俣よりご帰還されましたー!」
久遠「デアルカ…おい猿!」
ひよ子「は、はひっ!?」
久遠「貴様もそろそろ武士として名乗りをあげても良い頃合であろう。竜司の下に付き、功をあげよ」
ひよ子「えっ!?あ、あの、じゃあ私…」
久遠「うむ。小人頭を免じ、今日よりは武士となれ」
ひよ子「あ、あ、ありがとうございましゅ!」
久遠「うむ。竜司隊第一号として励むが良い。竜司を暫しここで休ませるので、ひと段落したら二人で城に来い。沙汰を与える」
ひよ子「はいっ!」
竜司「じゃあ、武士になった祝いに、これを送らせてもらおう」
ひよ子「はひ?なんですか?」
それは一本の刀である。
竜司「これの総称はまだないが、
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