闇
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を許してくれるとは到底思えねーし)
目の前にいる敵か、背後の黒い光の柱か、ジュラは必死で考える。
アルカも2つの面白い事のどちらを優先するか考えていた。
「金・・・金・・・これで私達は金持ちに・・・」
両手を広げてホットアイは喜ぶ。
「!」
が、突然喜びの声は止まり、プルプルと震えだした。
「お・・・おお・・・お・・・」
『!』
「おおおおおおお・・・!」
両手で顔を覆って苦しみだすホットアイ。
それに対し、2人は困惑を隠せない。
「な・・・何だ、今度は・・・!?」
「オイオイ・・・随分と忙しい奴だな」
一方、ルーシィとヒビキ、ルー、ウェンディとアランとココロ、ヴィーテルシアとハッピーとシャルルはナツが走り去り先の事を考えていた。
「ナツ君を追うんだ」
「今のこの状況で1人とは何とも危ないからな」
「ナツ・・・ジェラールとか言ってなかった?」
ヒビキとヴィーテルシアの言葉にルーシィは考えるように目線を落とす。
直接面識がないとはいえ、ジェラール側と戦った事のあるルーシィは突然出てきた名前に戸惑っているようだ。
「説明は後!それより今はナツを・・・」
「「あーーーーーーーーーーーーっ!」」
ハッピーが言いかけた瞬間、シャルルとココロの声が響く。
「た、大変ですっ!」
「エルザがいない!」
そう。
先ほどまで毒に苦しみ眠っていたはずのエルザの姿がどこにもないのだ。
「あ・・・ああ・・・」
それを見たウェンディが小さく呻く。
「何なのよあの女!ウェンディに一言の礼もなしに!」
「エルザ・・・もしかしてジェラールって名前聞いて・・・」
シャルルは憤慨し、ハッピーはエルザが消えた理由を推測する。
ジェラールの名前を聞いたエルザが黙っている訳が無い。
「どうしよう・・・私のせいだ・・・」
「ウェンディ違うよ、君のせいじゃない」
頭を抱えて小刻みに震えるウェンディにルーが声を掛けるが、ウェンディの自責の念は止まる事を知らない。
「私がジェラールを治したせいで・・・ニルヴァーナ見つかっちゃって、エルザさんや・・・ナツさんや・・・」
目に涙を浮かべて尚も続けるウェンディ。
それを見たヒビキが右手を前に出そうとした、瞬間。
「ウェンディ!エルザさんはウェンディがいたから救われたんだ!」
「アラン君・・・?」
アランが叫んだ。
「エルザさんがいなかったら僕達は勝てない。勝つ勝たないの前にエルザさんは死ぬかも知れなかったんだ!だからウェンディ、お前のせいじゃない!」
「アラン・・・君・・・」
継ぎ接ぎだらけのその言葉にも誰かを救う力はあった。
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