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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第285話】
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―が、事実なので誰も何も言わない。

 ……多分、この人と口喧嘩すれば完膚なきまでに叩き潰される。

 膝から崩れ落ちる様に項垂れる篠ノ之を他所に、楯無さんは話を元に戻す。


「話は戻すとして……。 さっき言った通り、これから私は織斑君及びヒルト君の専属コーチをする事になったの。 よろしくね、皆」


 にっこり笑顔の楯無さんだが、さっきの篠ノ之を言い負かせたギャップの差が激しいのか色々困惑していたが――。


「……わかりました。 あの、楯無さん。 お兄ちゃんの事、よろしくお願いします」


 美冬は納得したのか、頭を下げてお願いする。

 それを見た四人も――。


「……そうですわね。 ヒルトさんのステップアップには、必要な事かもしれませんし……」

「……そうね。 ヒルトは多分大丈夫だとしても、一夏はちょっとは先輩に鍛えられた方がいいわよ。 弱いんだし」

「ぐっ……ヒルトに負けただけに言い返せねぇ……」


 鈴音にざっくり弱い宣言され、苦虫を潰した様な表情を浮かべる一夏。


「……そうだね。 僕も賛成だよ。 ……でもヒルト、これ以上僕達のライバル、増やさないでよね?」


 そう腰に手を当て、シャルはずいっと顔を寄せて言ってきた。

 相変わらず綺麗な肌と髪質だなと思いつつ、静かに頷くと楯無さんは――。


「あら? シャルロットちゃんはヒルト君争奪戦にお姉さんが加わるのが不安?」

「ふぇっ!?」

「……楯無さんが俺の争奪戦に?」


 指摘されたシャルは狼狽し、それを見た楯無さんはクスクスと笑みを溢す。

 ……てか、あり得ないだろ。

 楯無さんまで参戦は想像出来ないし――と。


「安心なさいな。 お姉さんはあくまでもお姉さん的立場でヒルト君を見守るのが好きなの。 ……ラウラちゃんも、あまり警戒しないでね?」

「むぅ……わかった……」


 争奪戦に参戦と聞いて警戒していたラウラもホッと一息吐き、胸を撫で下ろした。

 ……まあそりゃあそうだろ。

 正直、未来にセシリアにシャル、ラウラと好かれたのが奇跡に近いのにこれに楯無さんが加わったら宇宙をもう一つ創造出来るさ、これがな。


「ふふっ、話が逸れちゃったけど。 ……何はともあれ、ここには経験者がいっぱい居るのは良いわね? ……箒ちゃん、貴女も見ておきなさい」

「…………ッ」


 完全に言い負かされたからか、険しい目付きで楯無さんを睨む篠ノ之だが、楯無さんはそれを気にせずに――。


「じゃあ早速始めましょう。 時間が惜しいもの。 ……まずは織斑君に箒ちゃん、あなた達二人にはこれから『シューター・フロー』を見てもらいます。 ……そ
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