第八話
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ロスをどうにかできるほどの実力を持っているとは思えない。
「まあ、疑問は尽きないけど先にやるべきことだけやりましょ。このダンジョンが崩れるのも時間の問題なのだし」
「それもそうだね。……あっ! 見てみて、アレじゃない!?」
玉座の向こうには淡い光を灯した鉱石が大量に姿を見せていた。
尖った六角形の形をした水晶のような鉱石だ。まるで呼吸するかのように点滅を繰り返している。
「おい見ろ! こっちには何か剣が刺さってるぞ!」
オルレアンに呼ばれ来てみると、なにやら両刃の大剣が壁に刺さっていた。
刀身には紋様が刻まれており、その剣から強い魔力を感じる。
私の持つ【赤龍狩りの封剣】はAランクだが、それより高位の魔剣かもしれない。
鑑定してみないと分かららないが、恐らくAもしくはSランク相当の代物。Sランクにもなれば国宝級だ。
何か特殊な能力が備わっている可能性が高いため獲物として使えるだろうし、ギルドに売れば白宝貨百枚はするかもしれない。
「これは思わぬ収穫ね」
向こうでルセリアが小躍りしているのを尻目に私の顔も知らず綻ぶ。今回のダンジョンは期待以上のものだった。
「さあ、ぐずぐずしていると他の冒険者たちが来るかもしれないわ。頂くものは頂いてここから出ましょう」
壁に無造作に突き刺してある剣を握り引き抜く。
キンッ、という金属製の音が鳴り、
――私の視界が暗転した。
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