一部 浮遊城アインクラッド編
《笑う棺桶》、運命の刻
千の手
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「………なんか用か?」
俺の口調は自然とキツくなっていた。
「え…………」
「用がないなら俺は行くぞ」
サキを無視して立ち上がる。
「え……ちょっと待ってよー!」
サキは慌てて付いてくる。
正直、付いてきてほしくなかった。
自分がかかわる事によって、ヒナの様に誰かが死ぬ位なら俺は一生孤独で構わない。
仮想の陽の光は暖かいものだったが、俺の体は冷えたままだった。
**************
ボス部屋前、
「では──行こうか」
50層ボス戦はヒースクリフの無機質な声で始まった。
「いたぞ!」
誰かが叫ぶ。
「──戦闘、開始!」
そう叫んだヒースクリフが十字盾から長剣を引き抜く。
ボスモンスターは情報どうり仏像めいた多腕型(金属製)だ。
俺の背筋に悪寒がはしる。
「ま、待て!!」
咄嗟に叫ぶが間に合わない。
今回のボスが腕に装備している武器全てでソードスキルが使用できる事は皆知っている。
─ソードスキルをでたらめに使ってくる
と、サキは言っていたけどアイツの攻撃は─
50程の腕が同時に様々な色で輝きだす。
片手剣、槍、曲刀、両手剣、細剣、両手斧─様々な武器が雨の様にタンクの集団に降り注いだ。
「あぁぁぁぁ!!!!」
「ぎゃぁぁっ!!!!」
「た、助け───」
ヤツのたった一回の、圧倒的な攻撃で部隊は崩壊した。
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