ヒカリ
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煙と木々で下が見えない。
六魔将軍のレーサーの自爆からグレイとティアを庇って落ちていったリオンははたして無事なのか?
「リオン・・・」
「そ・・・そんな・・・リオン様が・・・」
目に涙を浮かべ、呆然と崖下に広がる樹海を見つめるグレイとシェリー。
すると、ティアがふらりと足を進めた。
「・・・ない」
「ティア?」
「アイツがこんな簡単に死ぬハズないっ!」
苛立ちと怒り、微量の悲しみを混ぜたような声でティアは叫ぶ。
「確かにな。あいつが死ぬハズがねぇっ!探すぞ!来い!」
「絶対見つけてやる・・・で、絶対蹴り飛ばす!」
「オイオイ・・・」
その青い目にはっきりとした闘志を宿したままグレイが造った氷の階段を下りていくティアにグレイは呆れる。
しかし、シェリーは涙を流したまま、動かなかった。
(なぜ・・・リオン様が・・・なぜ・・・)
その脳裏に、屋敷を出る前の、薄い笑みを浮かべていたリオンが浮かぶ。
(誰のせい?)
「そこにいるのは解っている。出て来い!」
「面白い登場、期待してるぞー」
ジュラとアルカはとある一方を見て口を開いた。
「!」
「おっ」
すると、一瞬にして足元の地面がぐにゃんと柔かくなる。
そしてそのまま土はUの字を描くように曲がり始めた。
「さすがは聖十の魔導士と地火の威武」
声が響く。
その声の主はホットアイ、六魔将軍の1人だ。
「せい!」
「オラァ!」
ジュラは地面の土を棒状に硬くしホットアイに向けて放つ。
アルカは土で構成した蛇を一斉に飛ばした。
が、それらは全てホットアイに当たる前に液体のようにべちゃっと崩れ落ちる。
「私は土を柔らかくする魔法。そしてアナタは土を硬くする魔法。アナタは元素魔法の大地。さて?強いのはどれデスカ?」
目の前にいるのは敵。
それを認識した2人は戦闘態勢を取る。
「無論、魔法の優劣にあらず。強い理念を持つ者が勝つ」
「んな難しい事考えなくても、どっちが強ェかなんて拳で解んだろ?」
ビキリ、と血管が浮く。
基本何でも拳で解決主義のアルカは苛立たしげに拳を握りしめた。
対するホットアイは、にっこり笑う。
「違いますネ。勝つのはいつの時代も、金持ちデスネ」
「!」
ココロが小さく反応を示した。
毒に苦しむエルザの看病をするルーシィとナツ達の帰りを待つヒビキ、そしてその目の良さを生かして残るココロの3人の下に、ついに彼等が戻ってくる。
「着い
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