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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第284話(ブルー・ティアーズ編)】
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パーソナライズorフィッティングは切れてるので従来の八割ぐらいの性能しか発揮出来ない。

 ……これは、やっぱり初っぱなから意外性にかけるかな。

 ごちゃごちゃと言う一夏を無視し、戦闘準備を整えていると、息を切らせながら観客席に入ってくる女子生徒――篠ノ之だ。

 ……何故だかわからないが、何となく篠ノ之の息を切らせて入ってくる姿を見るのがこれで四回目だと思うのは気のせいだろうか?

 ……気のせいだろう。

 そう思い、フィンアーマーの稼働を確かめているとシグナルが点灯。


「勝ちは貰うぜ、ヒルト! ヒルトに勝って、俺にはもう教えることは無いって、楯無さんに言ってやる!!」



 ……そんなこと、俺に言うなよ。

 ……どちらにせよ、負けるつもりが無いから一夏には楯無さんの教えを請わないといけないが。

 雪片を右手で持ち、左手は正面に翳した一夏。

 多分霞衣を展開しながらの接近戦主体で来るだろう――出鼻を挫くか。

 そう思い、スターライトmkVを構え直すとシグナル二つ目が点灯――それと共に、一夏がニヤリと笑うのを見逃さなかった。

 そして、三つ目のシグナルが点灯――ブザーがアリーナに響き渡ると共に一夏は――。


「うぉぉおおおッ!!」


 瞬時加速の体勢を取る一夏――だが、それよりも早くに前以てチャージを終わらせた俺の瞬時加速の方が速く、一夏に肉薄する。


「……ッ!?」


 フィンアーマー四枚を機体正面に重ねて展開し、瞬時加速そのままの勢いで体当たりをぶちかます。

 まさかいきなり体当たりを行うとも思わず、更に自分の瞬時加速よりも速くチャージを終えていた事に驚きの表情を隠せない一夏。

 シグナルが点灯した時点で、チャージ出来る物はチャージしても構わないと、かつて山田先生の授業で言っていた。

 ライフルのチャージ然り瞬時加速然り――溜めたまま、戦闘を行ってここぞという時に使用するも良し、または今回みたいにいきなり瞬時加速での体当たりに使うも良しと――。


 激しく当たり散らせた一夏は、大きく体勢を崩す。

 それと同時にブルー・ティアーズ四基射出――二基は肩付近に停止させ、固定砲台に――残り二基はコントロールを行いながら十字砲火が可能な位置に展開しつつ、スターライトmkVで狙う。

 マーカーが白式をロックオンすると同時に、出力を絞ったスターライトmkVによる三連射撃。

 粒子残光が尾を引き、白式に迫る――だが。


「無駄だぜッ!」


 体勢を整えた一夏は直ぐ様前面に霞衣を展開――ビーム三連射は、霞衣の膜に阻まれ、弾け跳ぶ。

 それでも構わず、出力を絞ったライフル射撃を続け、注意を俺へと向けさせる
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