第九十九話
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第九十九話 メモ
シーフードカレーを作ることにした華奈子と美奈子だったが話はこれで終わりではない、むしろこれからだった。
それでだ、華奈子はこう美奈子に言ったのである。
「じゃあ今からね」
「買いものよね」
「そう、買いに行こう」
食材をだというのだ。
「シーフードにお野菜にね」
「それにカレールーもね」
美菜子はカレーにおいて最も肝心のそれを出した。
「忘れないでね」
「そうよね。どれも忘れたらいけないわね」
「そういうことよ。だからね」
それでだというのだ。
「買うものは全部メモしておきましょう」
「用心がいいわね」
「書いておいて何時でも見られる様にしておかないと」
メモに書いた買うべき食材をだというのだ。
「書い間違えたり買い間違えたりするでしょ」
「それもそうね」
「そう、だからね」
それでだとだ、美奈子は華奈子に話すのだった。
「書いておきましょう」
「そうね、それじゃあね」
「私が書いておくから」
それは美奈子がするというのだ。
「それでいいわよね」
「あたしが書くとね」
美奈子のその言葉を受けてだ、華奈子は少し苦笑いになってそのうえでこう美奈子に言ったのだった。
「字汚いからね」
「わかるけれど、私は」
双子だからだ、美奈子は華奈子の癖のある字をはっきりわかるのだ。ただここで華奈子の字のことをこう言うのだった。
「華奈子の字は汚くはないわよ」
「お世辞はいいわよ」
「汚くはないけれど」
それでもだというのだ。
「大きいし元気がいいから」
「だからっていうのね」
「男の子の字みたいよ」
「そうなってるのね」
「そう、かなりね」
それが華奈子の字だというのだ。
「汚くはないから」
「安心していいのね」
「そのことはね」
「だといいけれど」
「じゃあメモはね」
それはというのだった。
「私が書いておくから」
「お願いね」
こうしてメモも書いてだった、そのうえで。
二人は買いものに出た、そうして食材を買うのだった。
第九十九話 完
2014・1・17
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