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SAO二次創作者と、二次主人公ズの、やりたい放題桃太郎
第六章 終局
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……ね?」
ゆ「…姉さん。……そうね、姉さんの言う通りかもしれないわ。……人を信じるのはまだ怖いけどそれすらもあいつなら簡単に壊すかもしれないし……」
微笑んで言った姉の言葉を、ゆかは本当に珍しく、素直に受け取ったようでした。

えみ「なんだかんだ言って、好きなんだね」
ゆか「は!?だ、誰が……!」
しの「じぶんでいってたよね」
ゆか「〜〜〜ッ!!」
真っ赤になって、しかし二の句が継げずにいるゆかの顔を、三人の姉妹が微笑んで見つめます。
やがていつの間にか、四人はよるだと言うのに揃って楽しげに笑うのでした。

────

さち「ねぇ、みんな」
そうして、ひとしきり笑った頃です。不意に、さちが急に正座で切り出します

えみ「? どうしたの? 急にかしこまって」
ゆか「…どうしたの?」
しの「なに?」
三人そろって聞いた妹達に、さちは微笑みながら声を掛けます。

さち「みんなは、今日、初めて好きな人が出来て……その人と、離れたくないって思ってる……そうだよね?」
えみ「うん……。でも、それだとこの島が……」
ゆか「……そう、ね…」
しの「そうだけど……私は姉さんやえみ、ゆかとも一緒にいたい」
四人其々の言葉を聞きながら、さちはこくりと頷いて返します。

さち「うん……でも、あの人達にも事情はある……だからね?一度、よく考えてみて欲しいんだ。あの人達と、これからどうして行くか……それでもし、みんなが島の外に出たくなったら……この島を、私が預かるのを、許して欲しいの」
その言葉に、三人の妹達は、少し驚いたような顔をしてから、真剣な表情で言いました。

しの「え……でも、それじゃ姉さんはどうするの?」
さち「私は、この島に残って、島を守ります」
目を閉じて、言うさちの言葉は、極静かな物でした。

ゆか「姉さんはりょうさんについて行きたいんじゃないの?」
しの「でも、姉さんはりょうって人が……」
えみ「それじゃ、お姉ちゃんだけが好きな人と会えないんじゃ……」
さち「りょうさんは、きっとこの島に残るなんて言い出さない人だと思うの。私は長女だから、もともと島には残らないと行けないから」
ニコリと笑って言う姉の言葉に納得がいかず、ゆかは少し首を振って言います。

ゆか「そんなの…姉さんに悪いわよ」
さち「みんなは気にしなくて大丈夫だよ。元々、私とりょうさんの立場の問題だから」
えみ「そんな……! それを言うならまさき君だって島に残りそうなタイプじゃないし、ついて行くって言ってもしのお姉ちゃんやゆかお姉ちゃんたちとは違って、わたしだけの一方通行だし……」
しの「姉さん自身の幸せはどうなるの?」
どうにも納得がいかず、えみは少し焦ったように、しのは冷静に聞き返しますが、さちは笑顔を崩しません。
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