低速の世界
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際に後ろに引かれたのか。
ふわりと小さく足を浮かせすぐさま地につけたティアは、呆然とその名を呟いた。
崖から落ちていく中、リオンは呟く。
薄く笑みを浮かべて。
「全く、世話のかかる幼馴染と弟――――――――」
ドゴォォォォォオオオオオオン!!!!
その瞬間、爆発音が響いた。
「くっ」
六魔将軍の拠点。
そこでは、ブレインが何やら苦痛で額に手をやり、呟いた。
「レーサーが・・・死んだ・・・六魔の一角が崩れたというのか・・・」
そう呟くのブレインの顔の模様。
それが1本、フッと消える。
「おお・・・私は敵を侮っていた・・・」
ガン、とブレインが近くの台を叩く。
音を立て、杯と乗っていた骸骨が落ちた。
「こいつを起こすハメになるとは・・・ミッドナイト!」
未だに眠るミッドナイト。
しかし、ブレインの声でその眠りは覚める。
ぱち、とミッドナイトの目が開かれた。
「奴等を1人残らず消せ!」
ブレインの叫びに似た命令に、ミッドナイトは立ち上がり、口を開いた。
「はい、父上」
爆発音が響いていた。
下は煙で見えない。それでもあの魔水晶は凄まじい威力だった。
「リオーーーーーーーーーン!」
目に涙を浮かべたグレイが叫ぶ。
「・・・ぁ」
ティアの表情がゆっくりと恐怖に染まっていく。
あのスパイラルが再び脳裏に流れ、そして―――――――
「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
ティアの絶叫が、樹海に響き渡った。
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