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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第284話(シュヴァルツェア・レーゲン編)】
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らくさせて接近していく。


「……ッ! 当たれぇぇぇッ!!」


 我慢できず、最大出力まで溜めた月穿を放つ一夏。

 クイック・ブーストで大きく左に避けると、俺が居た地点の右側を突き抜けていく高エネルギー粒子――避けなくても、当たらなかったようだ。

 展開していたワイヤーブレードを再度一夏への攻撃に使う。

 刃が空気を切り裂き、突き進むのを見た一夏は――。


「……ッ! 叩き斬る! でやぁぁああッ!!」


 雪片を振るう一夏だが、俺も簡単にワイヤーブレードを潰させる訳にはいかず、ひらりと避けつつ、隙あらば片方のブレードでシールドエネルギーを削っていった。


「クソッ、チョロチョロと……ッ! 当たれよッ! このッ!」


 空を斬る雪片の音だけが虚しく響き、縦に振るった隙をついてワイヤーブレード二基で両腕を拘束。


「……ッ! 離せよ……ッ!」

「離してほしいのか? ……せっかくだ、引き寄せてやるよッ!!」


 ワイヤーブレードを巻き上げると、その力のなすがままに引き寄せられる一夏。

 無理にここでウィング・スラスターを起動すれば大破して爆発に巻き込まれるだろう――だが、見る限り頭に血が上ってる為、そこまで頭が回ってないようだった。

 プラズマ粒子を収束させ、ブレードへと形成するとワイヤーブレードで引き寄せられた一夏の胴へと一閃――。


「クッ……このままじゃ……何も出来ずにやられる……! ……うぉぉおッ!」

「何!?」


 体勢を切り替え、腕部を蹴りあげる一夏。

 弾かれた俺の腕は、プラズマ粒子を四散させていた。


「このまま押し切るッ!」


 そう言って連続で蹴り技を決める一夏だが、ダメージは微々たるものでシールドエネルギー残量はあまり変わらなかった。


「……そう好き勝手やられると思うなよ、一夏!」


 残ったワイヤーブレード二基を射出し、両腕両足を拘束。

 もがく一夏を無情にも地面へと何度も叩き付ける。

 振り子の要領で何度も叩き付けられた一夏は、苦悶の表情と共に苦痛に満ちた声をあげる。


「ぐはっ! ち、ちくしょう……何も出来ないなんて……!」

「ならここで降参して終わりにするか? それともまだ続けるか?」


 叩き付けるのを止め、ワイヤーブレードで張り付け状態にすると肩の大型カノンの狙いをつける。

 この距離で直撃を浴びれば、一夏のシールドエネルギーは確実にゼロになるだろう。


「……降参は……しねぇッ!」

「……そうか。 なら悪いが一夏、模擬戦はここまでだ!」


 そんな俺の言葉と共に放たれた大型カノン、大きな轟音がアリーナに轟き、白
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