As 01 「不吉な予感」
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し後ろを歩くことにした。
高町もテスタロッサの緊張は感じ取っているようで、それを和らげるためか話しかける。
「フェイトちゃん、学校大丈夫そう?」
「あっ、うん。先生もクラスのみんなも優しいし……」
会話の途中でチラリとこちらを向くテスタロッサ。前を向いて歩いている俺と視線が重なるのは必然だろう。まだ彼女は緊張しているようで、すぐに高町に視線を戻した。
これはまだ時間がかかりそうだと思った俺は、夕日に照らされて真っ赤に染まっている海を見ることにした。
「大丈夫。そうだ……ユーノやクロノから色々と預かってるんだよ」
「え?」
「魔法関係の教材とか新しいトレーニングメニューとか。私となのは、ふたりで一緒に出来るようにって」
「そっか。魔法の練習もふたりで一緒に出来るんだ……あっ」
高町の何かに気が付いたような声に視線を海から戻すと、彼女がこちらに向かってきていた。反射的に立ち止まると、目の前に来た高町は俺の手を両手で握り、笑顔を咲かせる。
「えっと……何?」
「ショウくんも一緒にやろう」
「……念のために聞くけど、何を?」
「魔法の練習」
笑顔で言っていることから、高町が魔法が好きだということは分かる。それに彼女の立場を考えると、練習はしておかないといけないだろう。無論、俺も最低限の練習はしておかないといけない。
だが……何故だろうか。高町と練習したいという気持ちにはならない。彼女の魔力資質が偏っているから、俺とはトレーニングの内容が違うというのも理由だろうが……
「……あのさ、ひとつ聞きたいんだけど」
「なに?」
「君、いつ起きていつ寝てる?」
「うーん……大体いつも4時半に起きて、夜の8時過ぎには寝てるかな」
「テスタロッサとふたりでやってくれ」
俺も食事や弁当を作るために早起きしているが……毎日4時半に起きて魔法の練習をして、それから食事の準備をやっていたら倒れそうだ。
食事といった家事はシュテルが頼めばやってくれそうであるが……彼女に任せるのも悪い。というか、任せると何をされても文句を言えなくなる。
「えぇ、ショウくんも一緒にやろうよ」
「いやいや、君とテスタロッサでやれるようにって準備されたメニューなんだろ?」
「そうらしいけど……」
「あ、あの!」
テスタロッサが会話に入ってきた。俺はテスタロッサが近づいてきているのは分かっていたため声の大きさに驚いただけだが、背後から大声を聞いた高町は少し飛び上がったような気がした。
「私も……ショウと一緒にしたい」
「え……」
「ショウくん、フェイトちゃんもこう言ってるんだよ。私にはともかく、フェイトちゃんにまでいじわるしちゃダメだよ」
別に高町にいじわるをしているつもりはない。ジュエ
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