例えばこんなオマケって
パラレル外伝 例えばこんなISはISじゃなくてOFだろ
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あることは間違いない。マジでこれの輸送を頼んだ奴は何考えてんだろうか?
しかし、もし積み荷がヤバいものならもっとましなルートを通っているはずである。というかコレ計算すると最初の発注から1年以上経ってるんだが中身大丈夫なんだろうか?
そんでもって、ついでだからどんな会社が輸送を受け持ってたのかも・・・
―――おやすーみなーさーいー♪ 雲のー上にー乗りー♪
「!?」
咄嗟にチェック用のタブレットを床に取り落として周囲を見渡した。これは・・・歌?女の子の声だけど・・・そんな筈はない。この船に荷物を載せる際は虫だのネズミだのが紛れ込まないようにきっちり生体チェックなんかを行ってるし、外から乗り込んだら防犯システムが俺に知らせてくれる筈である。
頬を嫌な汗が伝う。幻聴にしては余りにもはっきりしすぎた歌声は―――どこから聞こえる?
―――おやすーみなーさーいー♪ 白ーいーはーねーでー♪
・・・?何だ、この歌。どっかで聞いたことが・・・―――
『おやすーみなーさぁいー♪ 雲のー上にー乗りー♪』
『ねぇ母さん。この歌って誰が作った歌なの?』
『これはね、ゴエモンちゃん。パパが作った歌なのよ?』
―――えっ?
俺はそれを認識した瞬間に全神経を集中させて音の発信源を探った。方角は・・・こっち音響からして位置は・・・位置は・・・
「ってお前かよピンクコンテナ!?」
目の前だった。
親父についてはそれほど多くの事を知っている訳ではない。音楽が好きな技術者だったという曖昧な事しか察しえないうちに、親父は行方不明になった。海外出張だとかなんとかで出て行った時に乗った船が原因不明の沈没で、ホトケは上がらなかったが死亡認定は出た。
だから、そう。親父が本当に死んだかどうかは、俺は知らないのだ。
そして目の前に親父と俺と母さんしか知らないはずの歌を歌うコンテナがあると来れば、コイツに親父が関わってたことは想像に難くないというものだ。
―――つーつまーれーてーゆーくー♪あーたたーかーなー♪
だが、何だ?これの中に入ってる何かがそうなのか?それとも人間そっくりな声で歌うこのピンクコンテナこそ親父の遺産そのものとかいう妙ちくりんなオチじゃないだろうな。
俺は、運搬業者としてはちょっとあり得ない事だが空けてはいけないそのコンテナを開ける事にした。今この機会を逃すと二度とコイツと出会う機会は無くなっちまうかもしれないからな・・・って、アレ?
「・・・何だこのコンテナ!?開閉用のコックとかがねぇ!!チップの読み取り機能は生きてたくせにどういうことだよ!?おいコラ!歌ってないで空けろコラ!!」
『貴方は、だあれ?』
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