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SAO二次創作者と、二次主人公ズの、やりたい放題桃太郎
第五章 強襲作戦 後編
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【りょう】
階段でまさきと別れたりょうは、頭上で石化やら毒ガスやらといった異常自体が起きているとはつゆ知らず、ズンズンと下層へと下りていく。やがて階段が終わり、殆ど船底に近い区画にりょうはたどり着くと、廊下を進み、突き当たりについさっき急いで開けたかのように半開きになった扉を見つけた。
りょう「お?当たり?」
のんびりと、りょうは扉を入っていく。と……
?「……ん、客か」
部屋の奥から大きな太刀を背負った男が歩いてきた。
身にまとうのはボロボロの外套とその下に鈍い光を放つ鎧。
長い間手入れしていないのか、結びの紐などはあちこちがほつれていた。
「悪いな。あんたには何の恨みも無いが、こっちはお仕事なんだ。ちょっと斬り合って貰うぜ」
そう言うと男は背の大太刀を抜き、肩に背負った。
「……はぁ?」
いきなり物騒な事を言う奴だなと、りょうは自分を棚に上げて眉をひそめた。
と言うかなにやらこの男、先程までの連中とはどうにも毛色が違うように見える。荒くれ者、と言うよりはその出で立ちは武士のようにも見える。服装はボロボロの癖に刀だけは手入れが行き届いている立派な物であるのもその証拠だ。ならばこの男が今回の黒幕かとも思ったが、金のある武家のボンボンにしては明らかに裕福そうには見えないし、何より気配や目つきが鋭すぎる。その佇まいは明らかに戦場を知っている……言わば軍人のそれだ。
りょう「何だアンタ。ほんとに海賊か?」
違和感を覚えたまま、りょうもまた冷裂を肩に担ぎながら言った
男「あー……。まぁ海賊ちゃあ、海賊だよな。今は」
男は何かを思案するように目を泳がせながら頬をガリガリ掻くと、やや迷いながら言った。
男「ちょっと昔は城勤めとかしたけど、殿様が戦でバッサリとやられてな。……ぶっちゃければただの敗残兵よ。今はここに拾われて用心棒やってるけどな。お前さんが何しに来たかは知らんが、俺は引けねぇんだ」
男は目を細めると挑発するように刀を揺らし始めた。
りょう「おいおい、肩入れするにしたって相手間違えてんじゃねぇ?女に拷問じみた事する奴に、金でったって雇われてちゃ、お侍さんの名折れだろ」
担いだ冷裂の柄で肩をトントンと叩きつつ、りょうは言う。
りょう「別段あんた自身にゃ俺だって恨みねーんだ。居なくなるなら見逃すし、怪我させてーわけじゃねーから出来れば道開けて欲しいんだが」
男「は……?ちょっと待て……女に拷問?何言ってんだあんた。略奪行為の報復かと思ったら言うに事欠いて女に拷問だぁ?知らねぇし、知ろうとも思わねぇ。それにな……」
チャキ、と大太刀の先をりょうに突きつけ、切り払う。
れい「『戦いこそが我が誇り』……それに付随する有象無象は関係ねぇ。侍の名なんざ君主を死なせた時点でとうに折れて
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