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Element Magic Trinity
デッドGP
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の氷の壁の造形者と戦闘慣れした少女がいる側。
六魔将軍(オラシオンセイス)の1人、レーサーとグレイとティアは対峙していた。

「テメェは2回もこのオレを止めた・・・このままじゃオレの名が廃る」

自分達の前に立つレーサーを睨みつける。

「その気になればあんな小僧に追いつく事くれぇ造作もねぇが、テメェは殺さねぇと気がすまねぇ。序でにその女もだ」
『!』

が、気づけばレーサーは2人の背後に回っていた。
一瞬の出来事に反応が遅れる。

(いつの間に・・・!)
瞬間移動(テレポート)系の魔法・・・?いや、違う。奴の使用魔法は・・・!?)

一瞬で回り込まれた事に目を見開いて驚愕しながらも、慌てて後ろを向く2人。
だが、そこにレーサーの姿はない。

「その後でも十分に追い付ける」
「させるかよ!」
「討伐対象は大人しく討伐されなさいな」

先ほどに近い立ち位置、グレイとティアの位置から見て前に当たる場所に立つレーサーに顔を向け、睨みつけ戦闘態勢を取る。

「デッドGP、開幕!」

すると、レーサーが右腕を掲げ、宣言すると同時に振り下ろした。

『!』

その瞬間、音が響く。
ブォォン・・・ブォォン・・・というエンジン音が樹海内に響き―――――

「な!」
「はぁ!?」

目の前から無人の魔導二輪が飛び出して来た。
その数は1台や2台ではない。何十台という数の魔導二輪が、だ。

「うわっ!がっ!」
「危ない・・・わねっ!どりゃあっ!うあっ!」

威勢のいいエンジン音を響かせながら2人を軽く轢いていく魔導二輪。
ティアは1台に蹴りを決めるが、背後から攻撃を喰らう。

「魔導二輪が大量に・・・!」
「デッドGPって魔導二輪を大量に呼ぶ魔法なのかしら!?」

そうこうしている間にも樹海の奥からは無数のライトが覗く。
エンジン音はどんどん大きくなり、数もそれに合わせて増えていく。

「地獄のモーターショー、踊れ!」
「がはっ!」
「きゃあっ!」

いつの間にか魔導二輪に乗っていたレーサーの蹴りがまずはグレイ、続けてティアに決められる。
瞬間的に背後に回っていたレーサーに目を向け、2人は顔を見合わせた。

「それ・・・乗れんのかよ」
「ふーん・・・便利なモノね」

言うが早いが、グレイは走行中の魔導二輪に乗り込む。

「!」
「SEプラグまで付いてやがる」

予想していなかった行動にレーサーは少し驚愕で表情を染める。
グレイは右手首に魔導二輪を運転する為のSEプラグを取りつけた。

「ティア!」
「もう乗り込んでるわよ!」

後ろに目を向けると、ティアは適当に掻っ攫った魔導二輪に乗り込み、既にSEプラグも装備済みの万全状態だった。
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