第五十五話 百鬼夜行その十一
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「妖怪さんや幽霊さんのね」
「そうしたお話がですか」
「源氏物語にもあるし」
この古典で誰もが学ぶ紫式部の代表作も出て来た。
「平家物語にも。今昔物語なんかもうそれ自体がね」
「妖怪さんや幽霊さんのお話ですか」
「そうよ、古典は怪談の本でもあるのよ」
「へえ、そうなんですか」
「ファンタジーとしても読めるから」
その読み方も可能だというのだ。
「これが結構面白いのよ」
「ううん、学校の授業だけじゃないんですね」
「学校の授業だけで本を読んでいると本の面白さがわからないでしょ」
「確かに。そう言われますと」
愛実も茉莉也の今の言葉には納得する顔で頷いた。
「学校の授業って何か」
「あれでしょ、覚えるだけで」
「そこから先、それ以上がなくて」
「だからね、古典でも学校の授業を離れてね」
「怪談とかファンタジーとして読めばですか」
「面白いのよ、例えば源氏物語は」
再びこの小説の名前が出る。
「光源氏の女性遍歴のお話で。恋愛小説ね」
「古典じゃなくてですか」
「あれは一歩間違えたらエロゲだから」
その域に達しているというのだ。
「どんだけ美人をとっかえひっかえなのよ、って感じでしょ」
「確かに。何人も何人もですね」
「あそこまで手を出してるとね」
「エロゲですか」
「そのままエロゲにしてもいけるでしょ」
ヒロインの数はかなりだ、それならというのだ。
「あれだと」
「ううん、そういうゲームには関心ないですけれど」
「そっちのジャンルも凄い一杯あるからね」
「そうなんですか」
「出てるゲームの数も開発してるメーカーも」
茉莉也は愛実にこのことも話した。
「相当なことになってるから」
「普通のゲームみたいにですか」
「そうよ、グラフィック担当の人も声優さんもシナリオライターさんもね」
「そういえばああいうゲームの声優さんって」
聖花が二人の話に入って来て言う。
「あれですよね、普通の声優さんが別名義で出てるんですよね」
「そうよ、そういうジャンル専属みたいな声優さんもいるけれど」
「別名義の人もおられるんですね」
「普通にアニメに出てる声優さんも多いから」
別名義で出ているというのだ、そうしたゲームに。
「そういうの調べてるとびっくりするわよ」
「というか先輩そうしたゲームもですか?」
「まさか」
「私はまだ出来ないから」
そうしたゲームは十八歳からプレイ可能だ、茉莉也はまだ十七なのでそうしたゲームはプレイ出来ないのだ。
しかしだ、これは出来るというのだ。
「けれどネットで調べることは出来るから」
「それでなんですか」
「そうしたこともご存知なんですね」
「そうよ」
最近はこうしたゲームのこともネットで調べられる様になっている。便利
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