第八十四話 運が持つものその六
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「手を打っていくわ」
「ではまずはか」
「あの社長さんだね」
「彼をどうにかするか」
「そうだね」
「ええ、そうするわ」
まさにそうすると言ってだ、そうしてであった。
聡美は権藤への一手を確実にしようと考えていた、それでだった。
その手についてもだ、二人に話した。
「既に彼に授けるものを作っているから」
「だからか」
「俺達は特にだね」
「観ていてくれるかしら」
そうして欲しいというのだ。
「彼が戦いを降りる時を」
「わかった、それじゃあな」
「その時にね」
「時間はね」
その時のことも話す、二人もそれを聞いて頷いてだった。
そしてだった、智子も確かな顔で応えたのだった。
「ではその時にまた」
「この戦いを終わらせることは俺達の任務でもあるからな」
「そのことの進行も見させてもらうよ」
二人も応えてだった、そのうえで約束をしてだった。
智子は二人と別れた、そしてその足で権藤のところに向かった。
権藤は己の会社の社長室にいた、そこで仕事をしていた。
その彼のところに向かう、だがビルの入口でだった。
受付の社員、若い美人に呼び止められた。そのうえでそう問われた。
「あの、どちら様でしょうか」
「社長の知人よ」
「社長のですか」
「ええ、銀月聡美さんの友人よ」
こう微笑んで名乗るのだった。
「そう社長に言えば通してくれるわ」
「少し待ってくれますか?」
社員は智子の顔を見ながら答えた、見たところ悪人ではないがだからといって確認を怠りはしなかった。
それで権藤に彼の秘書を通じて連絡を取ったうえでだ、こう智子に答えた。
「お待たせしました」
「社長とお会いしていいのね」78
「はい」
そうだというのだ。
「では案内しますので」
「それではね」
「こちらに」
こうしてエレベーターを使ってだった、智子は権藤の前に案内された。そして案内役の受付の娘が元の場所に戻って二人になってからだ。
権藤は己の前に立つ彼女にだ、こう言った。
「ようこそと言うべきだな」
「そうね、まずは挨拶からね」
「ではあらためてだ」
「お邪魔するわ」
「どうぞ」
この挨拶からだった。
権藤は自ら言ってだ、そのうえでだった。
智子をソファーに座らせた、それから自分は社長の席に座ったままそのうえで彼女に対してこう問うたのだった。
「飲み物は」
「別にいいわ」
いらないというのだ。
「今はね」
「そうか」
「喉は乾いていないのよ」
だからいいというのだ。
「気遣いは無用よ」
「そうか」
「貴方はどうかわからないけれど」
「私もだ」
権藤もだ、飲むのはいいというのだ。
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