TURN128 ヒムラーの誤算その十一
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コア達は戦闘配置に着いた、そのうえで枢軸軍を待ち受けるのだった。
枢軸軍の主力はベルリンに向かっていた、その途中で柴神はカテーリンとロシアから話を聞いていた、その話はというと。
ヒムラーのことだ、ヒムラーのその手のことを聞いていたのだ。
「私のと同じだったけれど色が違ったの」
「青かったよ」
こう二人で柴神に話すのだ、柴神の乗艦にモニターから話している。
「青い石を見るとね」
「カテーリンさんの時と同じでね」
「不思議に言うことを聞けたの」
「まるで催眠術にかかったみたいにね」
「間違いないな」
柴神は二人の話を聞いて顔を強張らせた、その犬の顔を。
そうしてだ、その顔でこう言うのだった。
「あの者達の力だ」
「あの者達?」
「あの者達って?」
「雌は赤、雄は青」
柴神は今は二人に応えなかった、こう呟くだけだった。
「女王しかいないので気付かなかったが、思えば雌だけではない」
「?柴神様」
「どうしたの?」
「いや、何でもない」
カテーリンとロシアに言われてだ、はっとして我に返る柴神だった。そのうえで二人にあらためて告げた。
「気にしないでくれ」
「だといいけれど」
「それならね」
「うむ、とにかくだ」
二人にさらに言う。
「ヒムラーという男はだ」
「食わせ者よね」
「そのことはわかるよ」
「話を聞くだけでもな」
真実を隠したまま言う彼だった。
「相当だな」
「正直なところですが」
今度はゲーペが言って来た。
「あの者は危険だと思っています」
「危険か」
「私の危惧であればいいのですが」
「しかしだ」
レーティアも言って来る。
「私の言葉には従う、実際に副総統で収まってくれるとのことだ」
「けれどね、私からも言うけれど」
「俺も宣伝相と同じだ」
グレシアとドイツがそのレーティアにここで話す。
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