第二章
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阿波野はその権藤の考えに深く感じ入っていた。そしてその愛弟子とも言える存在であった。
「よくやった」
彼は帰ってきた阿波野に声をかけた。
「今日の調子なら大丈夫だ」
さりげなく安心させる言葉もかけた。
「有り難うございます」
それが阿波野には有り難かった。彼は落ち着いた様子でベンチに座った。
「さて」
ここで権藤はマウンドに顔を移す。そこには星野がいた。
「今日の星野もまたいいな」
彼は星野の投球を見ながら呟いた。
「今日は投手戦になる」
二人の調子からそれはすぐにわかった。
小雨が降っている。こうした日は投手の肩が心配だ。
「この程度の雨ならまだいいが」
それでも肩は心配だ。見れば阿波野は既にトレーナーを上から着ている。投手として当然の心がけであった。
権藤はそれを見て安心した。肩が冷えるのは安心していいようだ。
「だが」
もう一つの気懸りがあった。それは相手の打線のことである。
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