第6章:女の決意・男の勘違い
第25話:集団行動は苦手ですか?
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奥方様の嘆きは、この迂回ルートが言わせているのだろう……
俺に出来る事は、
「兎も角急ぎましょう」
と言って、準備もそこそこで世界樹内に入っていく事だけ。
普通の上司、普通の師匠、普通の義父を求めるのは贅沢なんですか?
ウルフSIDE END
(世界樹)
クリフトSIDE
確かに……世界樹の外壁を素手で登るよりは移動しやすいけど、植物に無理矢理通路を造ったので楽ではない。
狭い上に急勾配で、ウルフさんが登るのをサポートするフリをしながらアリーナ様のお尻を押すのが不愉快だ。尤も……女性全員に行っているから、男性陣全員から不評である。
だが当人の心配事は別にあり、単独行動を許してしまったリュカさんの事を、ずっと愚痴っているのだ。
そして、その愚痴につられるようにビアンカさんが同意し『急いでリュカと合流しないと!』と言うので、世界樹登りをサポートしているように見えるウルフさんのセクハラを、注意する事が出来ません。
「しかしウルフさん……全員で登る必要ってありましたか? 二手に分かれても良かったんじゃないですかねぇ……特にトルネコさんとリューノさんには辛そうですし」
世界樹を登り始めて2時間……シンさんが当然の疑問を提示してきた。今更……
「俺も最初はそう考えてたよ。世界樹に登るグループと、根元の町で情報を収集するグループとに別れる事を……」
私などはそんな事を微塵も考えませんでしたけど、何故実行しなかったんでしょうかね?
「トルネコさんやリューノとマリー等を、安心して託せるリュカさんと共に残そうと考えてたんだ。どうせ『え〜、この木に登るのぉ〜……面倒〜い!』とかリュカさんが言いそうだったから、居残り組に計画してたんだよ!」
「なるほど……予想に反してリュカさんが勝手に登ってしまったんですね」
「でもさぁウルフ……だからと言って全員で登る必要性が解らないんだけど」
リバーサイドで『魔法の法衣』を購入し、肌の露出を控えるようになったマーニャさんが、これまた当然の疑問を口にする。
「良いか……パーティーを分けると言う事は、戦闘メインで危険地帯を探索するチームと、比較的安全な場所で情報収集をするチームとに、分ける必要があるんだ。戦闘メインの方は考える事無く戦力重視にすれば問題ないが、情報収集メインの方だ。比較的安全と言っても、以前のようにロザリー抹殺の為にモンスターが襲来するかもしれないだろ。前回はリュカさんが居てくれたから町も無事だったが、あの馬鹿が単独行動をしたら……」
「しかしなぁウルフ……私やシン殿・アリーナ姫も居るのだ。世界樹のモンスター程度なら、問題は無いと自負できるぞ! お前さんやリューラ殿を残しておけば、下で留守
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