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いつか必ず、かめはめ波を撃つことを夢見て
第03話 余裕?ナシゴの実力
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したが、動き回られたとしても気を感じることで負けることはなかっただろう。赤ちゃんの頃からの修行の賜物でもあるが、一番の大きな理由としては身体のいじめ方を知っていたナシゴには、修行を効率良く行うことで赤ちゃんから青年期の間をこれ以上ないくらい理想的に鍛え上げていったのだった。

「次は場所を変えて勝負の続きよ。付いてきて」
 占いババが、武舞台から降りて、建物の方へと歩く。後ろに続く、ナシゴ。ナシゴは、原作知識から悪魔の便所に連れて行かれるのだろうと考える。

 ある建物の中に入り、階段を少し登った所で、占いババが立ち止まる。
「ここから入った先に、対戦相手の選手が居るわ」
 扉を開けて、中に入るナシゴ。真っ暗闇を少しの光が漏れている先に歩いて行くと、漫画で見た同じような悪魔のベロが伸びた足場にたどり着く。
「かなり足場が悪いな。底はやっぱり、毒の沼になっているのか」
 緑色の沼に、泡がボコボコとなっているのを確認してナシゴが言う。すると観客席からニンマリと人の悪い顔で占いババが言う。
「試合をよすのなら今のうちよ。若いのに死にたくないでしょう?」
「いや、試合は続行でお願いします」

「ふふふっ、それじゃ次の相手を呼ぶわ。戦う干物ミイラくんよ」
 占いババが、選手を呼ぶ。ナシゴの向かいの悪魔の口から包帯巻きのミイラが出てくる。彼も原作通りならば、巨体のくせに、かなりのスピードで動くことが可能だということがわかっていたが、たしかに見た目だと最初は鈍重そうな感じを受ける。

「ふたりとも準備はいい? それじゃあ、始めっ!」
 占いババの宣言が下された直後、ミイラくんが天井へと飛び上がる。あの体の大きさで、飛び上がることが可能なんて、いかに身軽なのかがわかる。しかし、対応できないほどではないとナシゴは思った。空中で1回転してナシゴの後ろに着地したミイラくんが猛烈なパンチのラッシュをナシゴに向けて浴びせかけるが、すべてをかわすナシゴ。ナシゴが思った通り、対応できないほどのラッシュじゃないということを、ミイラくんに知らせた。
「くそっ、なぜ当たらない!」
「次はこちらからだ!」
 ナシゴは宣言通り、拳を一発ミイラくんの腹にめがけて放つ。身長の差から、ちょうど良い高さにミイラくんの腹があったからだ。
「……が……に……」
 ミイラくんはそれだけ呻いて気絶し、ナシゴめがけて倒れる。ナシゴは、彼の巨体を片手で受け止める。
「また一発で気絶……」
 占いババのつぶやき。圧倒的な力の差に、ミイラくんにかなりの自信を持っていた占いババは、残りの選手がナシゴにかなわないことが分かってしまった。

 3人を倒したナシゴは、占いババが用意した残り2人の選手も一発ずつ放った拳で気絶させてしまい、特に苦労することなくバトルを勝ち抜いてしま
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