第二十二話 俺の最後
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スカラーリング》の凄さに驚いて降参か?」
すると、ユウヤはきょとんとした表情になった。あれ?俺変な事言ったか?すると、ユウヤが小刻みに震え出し、
ユ「ブハハハハハ!アーッハッハッハ!イヒヒヒヒヒ!ウヒャヒャヒャヒャヒャ!」
お腹を抱えて大爆笑した。
シ「な、何だよいきなりぃっ!」
ユ「イヒヒ・・は、腹いてぇ〜・・・ブハハハ・・お、俺が降参だってぇ〜?ウヒャヒャヒャ!お、お前も、随分と・・笑わして、くれるじゃねぇか。アハハハハハ!!」
まだ笑いが止まらないユウヤの黒い吊り目に笑いすぎたせいで涙が薄っすらと滲んでいる。
ユ「・・・ふぅ。やっと笑いが収まったぜ。」
あれからユウヤは十五分間笑い続けた。えっ?ユウヤが笑っている間に攻撃しちゃえばよかったのにって?俺も最初はそうしようとしたけど、あいつが笑っているのを見てると、何か攻撃しにくくてよ・・・俺も十五分間ただ呆然と立ち尽くしていた。
ユ「にしても、シン・バンギがこんなにも鈍感野朗だとは思わなかったぜ。」
シ「なっ!?何で鈍感に繋がるんだよっ!?」
話の辻褄が合ってねぇぞっ!
ユ「おいおい、まだ気づかねぇのかよ?だから「鈍感野朗」って、わざわざ俺がご丁寧に言ってるんじゃねぇか。」
どこが「ご丁寧」だよっ!?でも、俺は何に気づいてねぇんだよ?それが分からねぇ。俺が思っている事が分かったのか、ユウヤは「はぁ。」と小さくため息をつくと、首に着けていた銀色の飾りで縁取られた黒い球体のペンダントを外した。すると、
ボワワワワワァン。
白い煙がユウヤの体を包み込む。煙が晴れると、俺の目の前にはユウヤはいなかった。代わりに、黒くて小さな円らな瞳に細い足、黒い羽で覆われた丸い体をした、一羽の鴉が俺の事を見つめていた。
シ「えっ?」
俺はしばらく状況が読めなかった。ようやく分かった時、俺は目を見開いて目の前にいる鴉と視線を合わせると、
シ「お、おい・・ま、まさか・・・」
ボワワワワワァン。
白い煙が鴉の体を包み込む。煙が晴れると、俺の目の前には鴉はいなかった。代わりに、さっきまでいなかったユウヤがいた。
ユ「これで分かったか?俺は『十二支』の『酉』の血を持つスクレイ家の十代目だ。」
俺は言葉を失った。
シ「・・・う、嘘・・だろ・・・・?」
ユ「嘘ォ?何でそう思うんだよ?」
ユウヤが俺の言葉に首を傾げる。
シ「だ、だって・・赤面の吸血鬼は・・・や、闇ギルド、だろ・・・・?じゅ、『十二支』の、血を持つ、人間が・・・闇ギルドに、加入してる訳・・・」
俺は自分の声が震えている事に気づいた。俺の言葉に、ユ
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