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このクラスに《比企谷八幡》は居ない。
とにかく『神崎奏』は孤高だ。
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って水で制服が濡れている雪姫の立ち姿はなんだかエロ・・美しかった。
保健室についた俺は国語教師の二階堂静にハチミツをとるのを手伝わされた。
「さぁ、楽になっただろう?」
「めっちゃ痛かったですけどね!」
「気にするな。私はタバコを吸ったり奉仕活動をする部活を作ったりはしない。ひねくれぼっちはいるがな。」
「誰がひねくれぼっちだ。確かに俺もモットーは孤高は名誉や誇りを大事にしているから孤高だ。ですが・・・」
「『……たとえ、君が痛みに慣れているのだとしてもだ。
 君が傷つくのを見て、痛ましく思う人間もいることに
 そろそろ気づくべきだ、君は』」
「名前が同じだからって性格も同じになる物なんですね。」
「ふふ、これはキャラだ。」
「それじゃあもとはどうなんですか?」
「清楚で大和撫子。
「嘘つけ。」
おもいっきし殴られた。
「腹パン!?」
俺は悶絶して転がってると雪姫が話し出した。
「それじゃあ私は?」
「雪乃と結衣を交ぜた感じだな。
喋りは雪乃、性格は結衣、境遇は雪乃、体型は結衣、成績は・・・結衣。」
「バカって事ですか!?」
「いや、ビッチって事だ。」
「そっちの方がひどい!」
「まぁ確かに胸はでかいな。」
俺は雪姫の横で呟いた。
「復活早!」
「俺を舐めるな?」
「ではもう一発。」
「すいませんやめてください。」
制服をピシッとして手を地面につく、そのあと足を曲げ膝をつき、太ももとかかとをくっつけ、腕を曲げ、最後に頭を地面に擦り付ける。
これで綺麗なDOGEZAの完成だ。
「おお、さすがに綺麗だな。」
「土下座を誉められても嬉しくありません。っていうかなんであんた達このネタ分かるの!?」
「ふふふ参ったか?」
「参りません。」
俺は言うことを全部言い尽くして、バックを持って帰ろうとしていた。
「神崎君待ってよ!」
雪姫も俺の後ろを付いてくる。
この世界に比企ヶ谷八幡は居ない、雪ノ下雪乃も由比ヶ浜結衣も。
いるのはひねくれぼっちな俺といじめを克服した雪姫、そして二階堂静だ。
「どう考えても似てるよなあの教師。」
「ん?何?」
「いや何でもない。」
俺はポケットに手を突っ込む。


ーーーーこの世界に青春ラブコメは無い。
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