とにかく『神崎奏』は孤高だ。
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う口に出した。
「ん?なんっていった?」
俺は近づけてきた顔を、力いっぱい右ストレートを食らわせた。
「がっ!」
滝澤は悶絶して地面をのたうち回る。
「気に入らねぇって言ったんだ・・・」
俺はそのまま続けた。
「こいつはな・・・俺とは違って好きで孤高なんじゃ無いんだよ・・もっと他の人と話したいんだよ・・・それがお前に分かるのか!?わからないよな!人の気持ちも知らずに生きてきたんだからな!」
しばらくの沈黙のあと、滝澤が口を開いた。
「聞いたか!?今の!好きで孤高じゃ無いんだよ!だってさ!」
「「「「・・・・・」」」」
滝澤の笑いだけが虚しく響く。
「あ、あれ?」
「確かに・・やりすぎかも・・」
「雪姫さんがかわいそうになってきた・・・・」
「神崎だっけ?の言い分もわかる気がする・・・・」
「滝澤ってサイテー・・・」
その言葉が出た瞬間、滝澤の顔は青ざめた。
「あ・・・・・ああ・・・」
俺はそんな滝澤をよそに雪姫を保健室へ連れていった。
「大丈夫か?」
「ありがとう、神崎君。」
「おお、名前を覚えている奴がいたとは。」
「はは、面白いね。」
雪姫が初めて見せた笑顔に俺は不覚にも可愛いと思った。
しかし俺は知っている。
俺は優しい女の子は嫌いだ。
ほんの一言挨拶を交わせば気になるし、メールが行き交えば心がザワつく。
電話なんか掛かってきた日には着信履歴を見てつい頬が緩む。
だが知っている、それが優しさだという事を。
俺に優しい人間は他の人にも優しくて、その事をつい忘れてしまいそうになる。
真実は残酷だというのなら、きっと嘘は優しいのだろう。
だから優しさは嘘だ。
いつだって期待して、いつも勘違いして、いつからか希望を持つのはやめた。
訓練されたぼっちは二度も同じ手に引っ掛かったりしない。
百戦錬磨の強者。
負ける事に関しては俺が最強。
だからいつまでも優しい女の子は嫌いだ。
「ねぇ、神崎君。」
俺は一つ一つの動作にドキドキする。
「私・・・・神崎君の事が・・・・」
ふん・・どうせ好い人かも・・とか言うんだろ?俺の対抗力舐めんな。この前女子が俺に告白する罰ゲーム流行ってたからな。
「ーーーーーーー好きかも・・・」
一瞬言葉を失った。
「マジですか?」
「本当に・・・」
え?なに!?1話目でリア充展開!?
「どどどどどうせばばばば罰ゲームかかぁかっっかかk何かかだろ!??!?!?!」
「かみかみだね・・・」
雪姫はあきれた顔で俺を見てくる。
仕方ないだろ?人と話すことすら稀なのに。
「でででででもいいいいいいきなり恋人ってててててもおかししいだろろろろ!?」
「いや噛みすぎだって。」
そして彼女はこう言った。
「それじゃあまずは友達からっ!」
ハチミツがかか
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