暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
序章  はじまりの街にて
Ex1.残された者
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は全然知らなかったから教えることがいっぱいあったけど、それすらも俺は頼られてる感じがして嬉しかった。

「……なのに……なのにっ……!」

 なんでだ。なんで俺はいつもこうなるんだ。俺が仲良くしようとした人は、みんな俺から離れていく。
 終いには、東雲も……。

「……俺が悪いのか! 俺がっ! 東雲を誘ったから! 俺が東雲に近づいたからこうなったっていうのかっ!?」

 つい、カッとなってすぐそばの本棚の淵に拳をぶつけてしまった。

「あ!?」

 本棚から落ちた漫画が、東雲の顔に当たりそうになった。俺は急いで東雲に覆いかぶさるようにして、背中で落ちてきた漫画を受ける。

「……うっ、うぅ、……っ」

 別に漫画が当たったから呻いたわけじゃない。

 惨めだった。泣くしか出来ない自分が、相当に惨めだった。

「っ……ゴメン。東雲……ゴメンよ……」

 零れた雫で東雲の顔のそばに染みを作りながら俺は、悔しさに震えることしか出来なかった。
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