過去と未来
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夏島を後にしたムウマは、再び空高く飛行し、移動する。
『次は何処行こうかな〜』
行く宛も無いムウマは、気長に風に乗る。
『!』
すると、1隻の不気味な海賊船を見付けた。
『(降りてみるか)』
ムウマは何と無く、その船の甲板にストンッと降りた。
『誰も居ないや』
しかし、周りには人影が無かった。
?「おい。貴様」
すると、後ろから男の声が聞こえた。
?「どうやって此処に入って来た?」
『(凄ぇ!ホーキンスさんや!)』
振り向くと、金髪のウェーブを靡かせるホーキンスが居た。
「どうしました!?ホーキンス船長!!」
「誰だ、お前!?」
すると、続々と甲板に集まる船員達。
ホーキンス「答えろ」
そして、ムウマに殺意を向けるホーキンス。
『お得意のタロットで占って見れば?(妖笑)』
それに対し、ムウマは悪戯っぽく笑みを浮かべる。
ホーキンス「……」
すると、スッとタロットを取り出し、占い始めるホーキンス。
ホーキンス「……見えない」
「そんな…!馬鹿な…!?」
「そんな事…今まで一度も!」
ホーキンスの予想外の結果に、狼狽(ウロタ)える船員達。
ホーキンス「勝率、敗北率、過去、未来…全てが見えない…」
『あらら。残念』
棒読みに近い言い方をするムウマに、
「お前!一体何者なんだ!!」
「何処のクルーだ!!」
武器を構え、敵意を剥き出しにする船員達。
『そんな物騒なモン、向けないでくんない?』
それに対して、嫌がる様に争い事を避けるムウマ。
『そっか〜。ホーキンスさんでもウチの未来見えないのか』
すると、つまんなそうに、残念がるムウマ。
ホーキンス「貴様、何者だ?」
『傍観者』
ホーキンス「子供。俺は冗談が嫌いなんだ」
『うん。知ってる』
ホーキンス「……」
疑う様に、鋭く睨み付けるホーキンス。
『でも、それ以外の説明出来ないよ』
ムウマは、少し困った表情を浮かべて説得する。
『けど、敵じゃないよ。
まぁ、かと言って、味方でも無いけど』
ホーキンス「…質問を変えよう。貴様の名は?」
『ムウマ(笑)』
ホーキンス「…覚えておこう」
ホーキンスの応えに、ムウマは自然と笑みが溢れた。
『それじゃあ、ホーキンスさん。また会おうね』
予言めいた台詞を言うと、ムウマの姿は、漆黒の黒蝶と入れ替わる様に消えた。
to be continued
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