助けを求める声がする
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初
しげな笑みを浮かべたところでようやく気付く。
まだ残っていた。明の体にあのどす黒い魂が付着したままだったのだ。
それは服をすりぬけ、皮膚をすり抜け、体内潜り込んでいる。
と、そこで、
「・・・・ううんッ・・!」
突然体内で何かが暴れ始めた。
体の中が荒れ狂い、意識が一瞬で飛びそうになる。
「今、君の魂とボクの魂が君の体内で争っている。
でももう無理さ。君が魂に飲まれた時点で、ボクの魂は少しずつ君の体内に侵入していた。
そして意識をそらすために記憶や思考を見せている間に、君の中のボクの魂の比率は増していく。
そして、今、多量のボクの魂が君の体内にある。
もがいたところで、既に自分の体内にあるボクの魂は出せない。
逆に君の意識が持ちそうに無い。まぁ、無理も無いが・・・・
体内で二つの魂が争っているんだ。その衝撃は並みじゃない。
だが、その苦しみもやがては治まる。ボクの勝利で。
ボクは君が欲しいんだよ。あの初代の代わりに。
君はあの初代に匹敵する霊能力を持っている。
操り人形にして、使役すれば、どれだけ有能なことだろう。
喜べば?君も支配者になれるんだよ?」
そんなの絶対・・・苦しいでも苦しい駄目もう無理いやでも絶対に諦められないでだってもう無理助けて宏助君ッ!
意識が苦しみで飛びかけ、悔しさと痛みで涙が出てきたとき、ふとある人の顔が思い浮かぶ。
そして・・・・
「オラァァアアアアッ!明さぁんッッ!!!」
「・・・・・・・なッ!お前は・・・・・!」
壁を壊して、その人が部屋に入ってくる。
「テメェは・・・・・・何やってんだぁああ!!!」
「・・・・うぐッ!!!」
そして問答無用で安部清明を蹴り飛ばした。
[8]前話 [9]前 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ