助けを求める声がする
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を燃焼すれば、清明と互角の力を持っていた。
危険だと判断した清明は明の母を殺したのだ。
そして、当主が死んだ神条家で清明に敵う者は誰もいなかった。
それからは、神条家を乗っ取る日々だった。
毎日、毎日、少しずつ気付かれない程度に少しずつ。神条家の人々に自分の魂を混入し、操り人形にしていく日々。
やがて、神条家は完全に清明の操り人形となった。
たった一つの誤算を除いて、清明の計画は完璧だった。
たった一つの誤算、それは明が予想外の霊能力を持っていたことだった。
彼女の力は、彼女の親しく思っている人間に作用し、その人間の霊能力そのものや魂を強化したのだ。
だから、神条家全体に魂を張り巡らしていた清明は、明とその周りのSP数十名を乗っ取ることが出来るほど余力は無かった。
しかしだからと言って清明の計画に支障を来たす訳でもなく。父を操って明に別居をさせるように重圧をかければいい話だった。
こうして、明は別居したために、神条家で清明が操れない人間はいなくなり、清明は自分の計画に着手した。
神条家の元から戦闘能力が高いSPたちを『死神化』し、一国家としての軍事力を手に入れ、支配者となる。
その計画はつまり、現在進行中のことであった。
ー時は現在に戻る
「・・・・・ハッ!」
「とまぁ、そういう訳何だが、理解してくれたかな」
明の意識が現在へと引き戻される。
明は今まで、清明のどす黒い魂に飲まれ、清明の思考や記憶の一部を見させられていた。
そんなことが出来るか、出来ないか。そんなのはどうでも良い。
どす黒い魂は再び一点に戻り安部清明の形を作っている。
それを見た瞬間で、先ほどから募っていた怒りが爆発した。
「貴方だったんですか・・・・・ッ!母を殺したのはッ!」
死んだと思っていた母は・・・・殺されていた。しかも神条家の宿敵によって。
清明の話は知っていた。神条家の当主として生まれたのだから当然と言えば当然だった。
しかし、明には清明を倒そうなどとは毛頭思わなかったし、母の死を疑ったことも無かった。
父すらも全て目の前にいるこの男に操られていたのだ。
暗などは最初から操られていたのだ。
そして、今ここにいる全ての人間は清明の操り人形なのだ。
こんな清明のどうでもいい計画のために、皆、狂わされている。
「・・・・ッ!」
怒りで手が震える。言葉が出ない。頭が真っ白になる。
「おやおや。随分お怒りの様子だな。こりゃまいった。
別に君に自分の計画や過去を明かしたのはこうさせるためじゃなかったのにな・・・・
本当の目的は・・・こうなんだ」
清明が怪
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