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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
助けを求める声がする
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術、『無限幽体離脱』で肉体を脱出。

魂だけの存在となって彷徨うことになる。

魂だけで、燐に与えられた傷は魂までに浸透しており、完全に力を取り戻すまで時間がかかると判断した清明は身を潜める。

清明は既に、『死神』を幾人か作っていた。『死神』という組織を設立し、ひっそりと時代を過ごすこととなる。

一方、清明の多くの弟子たちは、燐の意志を継ぎ、実は燐が身に宿していた子供が二代目となる。

以後、弟子達は姓を『神条』と改め、霊能力者のみの家系、『神条家』を創り上げる。

神条家は、清明の発見と死神の討伐にやっきになるが、死神は強く、清明も見つからない。

清明はちゃくちゃくと力を取り戻し、死神の数をも増やしていった。

死神全てを洗脳しているだけで、かなりの魂を消費する。

しかし、清明はさらなる計画のため、残り千三百年近くを、魂を溜めることに費やす。

魂を死神に集めさせ、蓄え、自分も力を十分に取り戻した時点。

それが遂最近・・・・つまり十年程前。

清明は未だ自分を追い求め続ける神条家を潰そうと、直接は神条家の血筋ではない、暗の肉体を乗っ取ることに成功する。

当時六、七歳だった暗の肉体を奪うのは容易く、また明の許婚だったため、屋敷への潜入も容易かった。

しかし、長年清明のことを追い続けてきた神条家が気付かないはずもなく、特に神条家の当時の当主、

ーつまり明の母が気付かないはずもなく、だからこそ暗をー安部清明を倒さんとしない訳がなかった。

しかし、清明とて並みの霊能力者ではない。魂だけになって千三百年も経ったのだ。

力も取り戻していたし、暗にその全ての力を注ぎ込んでいたから、負けるはずが無かった。

明の母もそれに気付いたのか、初代と同じく魂を燃焼することで強大な力を得て、倒そうとした。

つまり、命を賭けて安部清明を倒そうとした。

実力的には、明の母が初代と同じことをすれば、埋まる差だった。

絶対に清明を倒す。その意志だけが、明の母の中で渦巻いていた。

しかし、清明は周到な男だった。そもそも、よく考えて欲しい。

清明は千三百年間をこの計画の為に費やしてきたのだ。当主に発見され、初代と同じ方法で倒されるなど有り得なかったのだ。

具体的には、実は清明は既に明の父をも取り込んでいて、明の傍に配置しておいた。

当時まだ六、七歳だった明を父を操って殺すのはいとも簡単だった。

だから、明を人質に取られた母に、逃げ道はなく、あっさりと清明に取り込まれる以外道はなかった。

清明に取り込まれ、明の母は抵抗も何もせずに、『心臓発作』で死んだ、という事になった。

明の母を操り人形にする、という選択肢もあったが、明の母は現当主。


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