六章
推測×鬼の正体
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表向きの役目で、本当の使命は、日の本に潜むとある人物を暗殺する事なのです」
「暗殺?・・・・穏やかではありませんね」
「対象の名はフランシスコ・ザビエル。天守教の司祭でありながら、闇に染まった人物です」
「ザビエルを暗殺するためにこの国へ来たと?」
「はい。ザビエルは、天守教の司祭を隠れ蓑に、この日の本に悪魔の楽園を作ろうと、画策しているのです。ザビエルの野望を知った法王庁は、日の本出身の母を持つこの私に指令を出したのです。ザビエルを暗殺し、日の本が悪魔の楽園になるのを阻止せよ、と。任務を受け、私は日の本の武人達を従える将軍に協力を要請しようとしたのですが・・・・」
「公方様の困窮っぷりに呆然とした訳ですか」
「・・・・ええ」
「悪魔とはどんな奴なんだ?」
「悪魔とは異形の姿をした化け物の事です。膂力強く、敏捷性、体力、・・・・どれもこれも、普通の人では太刀打ちできない程の力を持っている。ザビエルは悪魔を増やして、この国を悪魔の楽園にしようとしているので、私が派遣されたのです」
ふむ。悪魔、となるともしかして鬼か。詩乃の質問によると、悪魔達は人肉を喰らい女性を襲って悪魔の子を孕ませるとの事。悪魔の生命力は、凄まじく人間は決して勝てないだろうと。生命力が強く、槍を突いても死なない化け物らしい。
「ではもう一つ質問を、その悪魔とやらの異形はどのようなものなのです?」
「見るだけで総毛立つほどにおぞましい形をしています。口からは牙が生え、驚異的な身体能力を備えています。人肉や血を好み、夜な夜な町に現れては人を喰らう。そして悪魔に殺された者は、呪法を施せば同じような悪魔として復活する。それにザビエルは悪しき呪法を用いて、人を悪魔に変えてしまう事も出来るらしいのです。神の力を行使できる司祭や司教ならいざいざ知らず。普通の人では悪魔に抵抗する事も出来ず、殺されてしまうでしょう」
「そして殺されたしまった者を悪魔として復活させる、という事でしょうか・・・・ふむ」
「悪魔の楽園って、そういう事何でしょうか?」
「日の本の人達全員を、その悪魔に変えるって事なのかな」
「なるほどな、となれば俺達は既に出会ってる。その悪魔に」
「ふむ。一真様も同じようですね」
「ですね」
「一つしかありませんよねぇ?」
「どういう事でしょう?」
「俺達はその悪魔って奴と戦った事があるって事だ。エーリカの言っていた事に全員一致したのさ」
「えっ!?」
「壬月様や麦穂様何てもう何匹も成敗してますし、強敵だけど無敵って程じゃないですよねぇ」
「うんうん。ずるがしこくて強いけど、あいつらって何ていうか・・・・馬鹿だし」
「だよね。さすがに私ぐらいじゃ、一対一で戦
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