五章 幕間劇
訓練×鬼退治
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で・・・・」
「挨拶などいい。それより、何があった?」
「それが、山に狩りに行った者達が獣に襲われたようでして・・・・」
「襲われた?」
「はい。山の麓で怪我をして倒れているのを他の者が見つけたのです」
と傷を見たら背中からざっくりと爪の跡があった。傷の具合から見て熊か、それくらいの大きさの物だと判断した。壬月はすぐに城に行って、傷の手当をしてもらえと言った。私の名を出せば取り次いでくれるだろうと。
「和奏、犬子、雛、お前達も手を貸してやれ」
「はい。分かりましたけど・・・・壬月様は?」
「その獣を退治してくるに決まっているだろう?」
と言ってから三人も行こうとしたが、壬月は三人共クタクタだろうとの判断から一人で行った。
「ふむ。血の跡が途切れているという事は、この辺りで襲われたという事か。それ程山の奥という訳ではないし、その気になれば人里にまで下りて来られそうな距離ではあるな。最も、ただの獣ならそこまで心配はいらんのかもしれんが。人里近くに暮らす獣なら、人に仇なせばどのような報復に遭うか知らぬ訳でもあるまいし。だが、あの傷痕を見るに、やはり相手は獣ではなく・・・・」
「グルルルルルルルッ」
「はっ。そうだろうと思っていたぞ。鬼めが。こんなところで何をしているっ!」
「ガァァァァァァァァァ!」
「ちっ、外したか。しかし、怪我をした者には悪いが、早く見つける事ができて助かった。こんな化け物を放っておいたら、他にどんな被害が出ていたかも分からんからな。さて、どうやって料理してやろうか・・・・」
「グォォォォォォォォォォ!」
と後ろから来たが躱す壬月。どうやら一匹ではないようだが、果たしてどうする。と思ったら、どんどん出てくる鬼ども。
「これで全部だろうな?面倒事は一度で片付けておきたいからな。まだ隠れている者がいるならさっさと仕掛けてくるがいい。こうして構えを解き、無防備に身を晒してやっているんだ。食らいつきたくなってくるだろう?」
「グァァァァァ!」
「やはりまだいたか」
「壬月様、危なーいっ!」
「・・・・は?」
助太刀に参上した三若。三人でのチームプレイで次々と倒す。が、すぐに喋りだしたので、鬼はチャンスだと思い襲い掛かったが何とかかわす和奏。
「全く。人数だけ揃っても、まるで連携が取れてないではないか。ん?まだいたのか。さすがにこれで打ち止めであってほしいところだな」
と言って壬月の金剛罰斧で、気を練り、一気に鬼を倒した。そして、数分が経ちこの辺りにはもういないとの事らしい。まあとにかく、被害が大きくなる前に退治する事ができてよかったと。
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