五章
早朝から旅支度
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
政と出会い、認められて、褒められた時もこんな感じだったと」
俺が言ったらそうよと言われた。斎藤利政は、美濃の蝮、斎藤山城、斎藤道三、などといくつも名を持つ。下克上という言葉を体現した人。結菜の母でもある。
「そ、そんな事ないぞ!べ、別に我はいつもと変わらん!何を勝手な事を言うか!」
「私の背中に隠れて言っても、まーったく説得力ないわよ?」
と言った結菜に久遠はぐぬぬと言った。照れるとこも可愛いんだけどね。三国志世界の時もそうだったが、君主は久遠と同じ位の年頃だった事を思い出した。いつもは、顔には出てないけど実は無理していた時があったけ。部下達の将来に対しての責任や、民達の事。誰かの運命を背負うという事は、重圧や精神的なプレッシャーがかかっているという事もな。
「ほら、拗ねるのもいい加減にしなさい。一真に用があるのでしょう?さっさと言わないと、壬月や麦穂が事態に気付いてしまうわよ」
「うっ・・・・そ、それは嫌だ」
なら、さっさとしなさいと言われた久遠は、俺に改めて遠出にするからついて来いと言うが主語がないから分からなかったが、聞いたら堺に行ってから京にも寄るそうだ。堺とは、自治で有名な日の本一の大都会。堀と塀、そして多くの傭兵を用い、自治を守っている場所だ。美濃を平定した今、将来の事を見て、広く世を見て見聞したいだそうだ。京の事は分かったが、堺は?と聞くと堺の商人共と繋ぎを持ちたいそうだ。今後は米中心ではなく銭を中心に全てを動かすそうだ。
「鉄砲、玉薬、武具だけでなく、官位や顕官どもの支持は米では買えんが、銭では買えるからな」
なるほどな、それで今から行こうと言う事か。それに久遠の敵は、斎藤家残党なら殲滅したが尾張内で反信長派が動き出していると聞く。
「分かった。じゃあ一真隊で護衛をしよう」
「うむ。分かってくれて助かる」
それに言ったら言ったで反対されるし、久遠を狙う者達の耳には入りづらいだろう。行き先を告げずに行った方が、まだ安全だろうしな。路銀や食料は大丈夫かな?あとは馬だけど、俺は馬には乗れないから、スナイプ・ゼロに言ってビーストモードを馬にすれば問題ない。詩乃が起きてきたが、ひよところはまだ寝てるそうだ。なので俺と久遠が先に行く事になったから、その後追ってくるとの事だ。
「結菜は時間稼ぎを頼む」
「分かっているわよ。壬月と麦穂の時間稼ぎくらいは、あとお土産よろしくね」
俺は分かったと言って、準備をさせた。お金は空間にあるから大丈夫だし、地図もばっちしだ。一応真上にはトレミーがいるからな。
「路銀も地図も大丈夫ならば、注意する国がございます。美濃、江北については無事に通れますが、江南や大和国についてです」
「観音寺の六角承貞と信貴山の松永か。・・・・う
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ