四章
作戦会議
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・・・」
「この下克上の世ならば、裏切りは常でありましょう。しかし一真様は天より落ちてきた。いや天などと関係なく、ただ久遠様の事を好いているのではないのですか」
「好いてくれている・・・・のか・・・・?」
「ええ。久遠様と同じように。好いた者のために命を賭けるなど、なかなか良い男ではありませぬか。そんな良い男に応えるには、久遠様が良い女であればそれで結構」
「良い女・・・・とはどういう事だ?」
「さて。さすがにそれは、私如きが口を挟むべき所ではありませんな。ご自身で考えられよ」
「・・・・意地の悪い奴め」
「はははっ!女も歳をとれば女狐になりますからな。ただ一つ言える事は、もっと深く一真様をよく見るべきです。一真様は、神の存在のはずなのにこうして自然と振る舞ってくれる。例え身分が低い者や民でさえ、時には優しく、時には厳しく発言する時もあります。それに、あの御姿を見れば初めは疑っていた私でさえ、信じたくなりたくもありました。もっと甘えるのもいい手かと」
「甘える?・・・・甘えるなど、どうすれば良いのか我には分からん。やり方なんぞ知らんわ」
「確かに。殿は若き身で織田家を継ぎ、東は今川、北は斉藤、国内に至っては岩倉、清州と敵も多く、命を、心を削る戦いをなさって来られた。しかしながら尾張を制し、東海一の弓取りも既に世にはおらず、美濃制圧も目前。・・・・それで一段落とは言いませぬが、盛んに燃え上がる炎は、消える寸前である事が多いのも真理。・・・・この戦いが終わった後は、一真様に甘えて見ては如何?」
「甘えて・・・・良いのであろうか」
「甘えるのも良き女の条件でありましょう」
「そうなのか・・・・」
「しかしそれは後事。迷いは胸にしまい、今は城攻めに専念しましょうぞ」
「・・・・そうだな。頼むぞ壬月」
「御意」
で、俺達は一真隊五名と黒鮫隊五名を連れて林に潜っていた。稲葉山城裏手にある獣道を進んでいた。ちなみに黒鮫隊の武器は狙撃銃とハンドガンで、遮蔽物があった場合のみに使う手榴弾。手榴弾は俺達が使う物は球体の物だ。全員所持してるが短刀を持っていた。この時代だとナイフより短刀の方が良いだろうと思い、各隊員が創造したのだった。黒鮫隊全員は量産型聖剣エクスカリバーを持たせているので、擬態の力でそれぞれの好みで擬態をさせていたけどね。
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