ターン35 鉄砲水と菓子屋の陰謀
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、よっぽどな結果だったらしいけど。うーん、それにしてもこういうことには百戦錬磨に見える吹雪さんでもダメか。
「まあお菓子ももらったしいつも明日香が世話になってるし、とりあえず簡単なことから試してみようか。清明君、メモの用意はいいかい?」
「はいっ、師匠!」
こうして、吹雪さんからいくつかの作戦を伝授してもらった。してもらったのはいいけど、どれもなかなか恥ずかしいなこれ。ええい、夢想のためだ。明日からは頑張ろう。
バレンタインまであと4日:@まずは会話から
「力いっぱい振りかぶって、と」
授業のチャイムが鳴り、先生が来るまでのわずかな時間。夢想の座る席は残念なことに僕の位置からかなり離れているため、話をするきっかけを作るには少しばかり強引にいかねばならない。そのための秘策………何の変哲もない消しゴムをぎゅっと握りしめ、夢想のいる方向に向けて狙いをつける。そう、これをブン投げて偶然を装いつつ夢想に拾ってもらう作戦なのだ。
「おーい、清明。何してんだ?」
「ちぇすとおぉっ………どわあああっ!!?」
そっと振りかぶり、今まさにぼくの夢とか希望とかを色々乗せて夢想のもとに飛ぼうとしていた消しゴムは十代が急に話しかけてくるせいで手元が狂い、あらぬ方向に飛んでいく。
そして間の悪いことに、その時ちょうどクロノス先生が入ってきた。その顔面に、僕の消しゴムがぶつかろうとしている。
「先生、危ない!」
「ムゥ?あ痛ぁ、やられたノーネ、お星さまが飛んでますーノ…………」
「あっちゃー……」
こっぴどく怒られたことは言うまでもない。今日は夢想とは一言も話せませんでした。
バレンタインまであと3日:A花束を贈ってみよう
わー恥ずかしい。でも、ここで心が折れたら何のために昨日怒られたのかが分からなくなる。というか、こんないまどき漫画ですら見ないような方法が本当に効くんだろうか。いや、ここは吹雪さんを信じよう。えっと、赤いバラの花束を………大きさをケチらずになるべく大きいのにしよう!?か、家計が吹っ飛んでいく………。
「ということで万丈目」
「万丈目さんだ。まあいい、こんな昼間から何の用だ」
「実はこうこうこういうわけなんだけど、何かいい花屋ってある?ほら、このあたりって野生のバラとか咲いてないし本土に行かないと花屋なんてないし」
こういうことなら、きっと金持ちに聞くのが1番だろう。いつぞやも明日香のためにいろいろやってた万条目ならこの気持ちもわかってくれるはずだ。
「………まあ、お前の気持ちはよくわかる。わかるが、今から花束を用意するのはもう無理だぞ?」
「なんでっ!?」
言いにくそうな顔になる万丈目。と、いきなり出てきたおジャマ・イエローがかわりに
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