第02話 到着!占いババとの出会い
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ここが、占いババの館か」
旅を初めて数ヶ月、各地を調べて周り、やっとの思いで占いババの館を見つけたナシゴ。占いババの館を見つけるまでは、半信半疑だったナシゴは、原作の登場人物が実際に居ることを知り、どうやら本当にドラゴンボールの世界に転生したのだと実感できた。
「はいはい〜ならんでください、ならんでください」
「おぉ、お化けだ」
キャラクターの名前は知らなかったが、生まれる前に読んだ漫画に描かれたのと同じキャラクターに対面したナシゴは、ミーハーな反応を返す。
「占いババ様のお客様ですか?」
「そうです。占いババ様はいらっしゃいますか?」
並んでいる人たちを眺めながら言うナシゴ。目線の先には屈強そうな男たち5人組が、意気揚々と並んでいる。失せ物探しの依頼料は、占いババの設定する法外な料金を支払うか、彼女の用意する戦士5人と戦うかを選ばされる。彼らは多分、戦いの方を選ぶお客なのだろうと思った。
「えぇ、いらっしゃいますよ。順番が来たらお呼びしますので少し待っていてください」
数十分待った後、お化けの案内人がやってきてやっとナシゴの出番が来た。と同時に、先の5人組がボロボロになって出てきた。どうやら、彼らは失敗したようだった。
「お待たせしました。ご案内します」
「お願いします」
付いて行くと、漫画に書かれていたのか見覚えのある部屋の中央に女性が一人立っていた。
「お連れしました、占いババ様」
「へっ?彼女が?占いババ様?」
部屋の中には女性1人しか立っていなかったが、お化けが彼女を占いババ様と呼んだのならば、彼女が占いババなのだろう。
「ず、ずいぶん若い……」
漫画では、よぼよぼのおばあちゃんだった占いババ様の容姿は、今の彼女を見るとそんな姿が想像できない。サラサラのピンクの長髪にキリッとした容貌で、凛々しいという部類に入る顔立ちをしている。しかも、大きな水晶球を脇に抱えて、立ち上がっている。身長がスラッと長く、僕に比べてかなり背が高い。服装は見覚えがある、真っ黒なトンガリ帽子に赤のリボンと、これまた真っ黒なマントを身にまとっている。占い“ババ”と言われていたので、姿を原作どおりのおばあちゃんを想像していたナシゴにとって、思わず”若い…”と声が漏れて本人の前で言ってしまうぐらいに、衝撃だった。
「あら、ありがとう。それで、探しものはなに?お代は1000万ゼニーになりますわ」
声も、しゃべり方も若いと内心で思いながらナシゴはこう返す。
「僕は、戦士たちとの戦いでお支払いしたいのですが」
旅費以外のお金はほとんど持っていないナシゴにとって、1000万ゼニーは払えるお金ではなかった。しかし、武術に多少の自信があるナシゴは、原作と同じように戦ってタダで占ってもらおうと考えて
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ