暁 〜小説投稿サイト〜
戦国†恋姫 外史に飛ばされし者
第7話
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
じてくれるんだな…?」

壬月「まぁな…あの様な現れ方をしてあの強さ…この世の者ととは思えないとは思うておったが…まさか現実そのような者が居たとはな」

竜司「聞いてて何か照れくさいな…まぁ天の御使いと言っても俺はただの生身の人間だ。多少鬼と戦う力を持った…な。勿論斬られれば死ぬし、皆と同じ赤い血はちゃんと流れている」

壬月「はは。何だ、先程の気迫と違って、童の様に可愛いところもあるではないか。なぁ麦穂?」

麦穂「え、えぇ。そうですね」


 壬月は豪快に笑い、麦穂も優しく微笑みながら俺を見つめる。


竜司「まったく…からかうのはやめてくれ。で、二人は鬼と戦ったことはあるのか?」

壬月「あぁ。貴様が来る前も何度か鬼に襲われたことがあってな。その度、私や麦穂が出向いて退治している」

竜司「なるほどな」

麦穂「そして、鬼は夜、一度食事をしたら、しばらく出ては来ないみたいなのです」

竜司「そうか…しかし、このような街中でよく出てこられるな…あんたらも見回りはしてるんだろ?」

壬月「無論だ。常日頃から探索に人を割いてはいるし、何匹か成敗もしている…」

麦穂「ですが一体、何が目的なのか、なかなか判明しません…気長にやるしかないでしょう」

竜司「そんな悠長に構えるのもな…だが、今の所打つ手なし…か」

壬月「解決できようものならとうの昔に手を打っておる。麦穂の申すとおり、気長に待つしかない」

麦穂「我らも精一杯のことはしておりますが…。今の所、夜の外出を控えろ、と下達するしか出来ませんね」

壬月「機内を中心に噂を聞いてはいたが、昨今ではこの尾張や美濃にまで出現しているという。一体何者なのやら…」

竜司「…(鬼の正体はわかっている…その原因を誰が作っているのかも、何が目的なのかも…けど、桶狭間の戦いを終えて、まだ戦後処理もできていないだろうし…まだ言うことはできない。言ったところでどうにかなる問題でもないだろうからな…)」

竜司「で?あなたがたはこんなところで何を?」

麦穂「久遠様に頼まれて、あなたをお迎えに参りました。鬼に襲われる危険がありましたし。念のためにと」

竜司「そうか…それはわざわざすまない」

麦穂「い、いえ…!別にお礼を言われるようなことでは…」

壬月「ははは。まぁ貴様の場合…その必要はなかったみたいだがな」



 礼を言われ戸惑う麦穂を尻目に、壬月は大いに笑いをこみ上げる。


壬月「さて、刺激的な散歩も、十分に楽しめたであろう?屋敷に戻るぞ、小僧」

竜司「小僧…ね」

壬月「ん?どうした?」

竜司「いや、まぁ18で神様と修行を始めて大分年月は経ってるから…見た目はこれだけど…実際多分あなたがたより
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ