第7話
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じてくれるんだな…?」
壬月「まぁな…あの様な現れ方をしてあの強さ…この世の者ととは思えないとは思うておったが…まさか現実そのような者が居たとはな」
竜司「聞いてて何か照れくさいな…まぁ天の御使いと言っても俺はただの生身の人間だ。多少鬼と戦う力を持った…な。勿論斬られれば死ぬし、皆と同じ赤い血はちゃんと流れている」
壬月「はは。何だ、先程の気迫と違って、童の様に可愛いところもあるではないか。なぁ麦穂?」
麦穂「え、えぇ。そうですね」
壬月は豪快に笑い、麦穂も優しく微笑みながら俺を見つめる。
竜司「まったく…からかうのはやめてくれ。で、二人は鬼と戦ったことはあるのか?」
壬月「あぁ。貴様が来る前も何度か鬼に襲われたことがあってな。その度、私や麦穂が出向いて退治している」
竜司「なるほどな」
麦穂「そして、鬼は夜、一度食事をしたら、しばらく出ては来ないみたいなのです」
竜司「そうか…しかし、このような街中でよく出てこられるな…あんたらも見回りはしてるんだろ?」
壬月「無論だ。常日頃から探索に人を割いてはいるし、何匹か成敗もしている…」
麦穂「ですが一体、何が目的なのか、なかなか判明しません…気長にやるしかないでしょう」
竜司「そんな悠長に構えるのもな…だが、今の所打つ手なし…か」
壬月「解決できようものならとうの昔に手を打っておる。麦穂の申すとおり、気長に待つしかない」
麦穂「我らも精一杯のことはしておりますが…。今の所、夜の外出を控えろ、と下達するしか出来ませんね」
壬月「機内を中心に噂を聞いてはいたが、昨今ではこの尾張や美濃にまで出現しているという。一体何者なのやら…」
竜司「…(鬼の正体はわかっている…その原因を誰が作っているのかも、何が目的なのかも…けど、桶狭間の戦いを終えて、まだ戦後処理もできていないだろうし…まだ言うことはできない。言ったところでどうにかなる問題でもないだろうからな…)」
竜司「で?あなたがたはこんなところで何を?」
麦穂「久遠様に頼まれて、あなたをお迎えに参りました。鬼に襲われる危険がありましたし。念のためにと」
竜司「そうか…それはわざわざすまない」
麦穂「い、いえ…!別にお礼を言われるようなことでは…」
壬月「ははは。まぁ貴様の場合…その必要はなかったみたいだがな」
礼を言われ戸惑う麦穂を尻目に、壬月は大いに笑いをこみ上げる。
壬月「さて、刺激的な散歩も、十分に楽しめたであろう?屋敷に戻るぞ、小僧」
竜司「小僧…ね」
壬月「ん?どうした?」
竜司「いや、まぁ18で神様と修行を始めて大分年月は経ってるから…見た目はこれだけど…実際多分あなたがたより
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