暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第38話 騎獣とティアとカトレア 女って怖い
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「せめて私が、《癒し》で治療出来れば……」

「カトレアの病の原因が原因ですから、魔法は絶対に厳禁です。そう言えば、カトレアの系統を知らないのですが、如何なっているのですか?」

 明らかに話題を逸らそうとする私に、カトレアは一瞬不満そうな顔を浮かべましたが、すぐに答えてくれました。

「属性基準で言うと、水>土=風>火になるわ。一応、水のスクウェアメイジよ。土と風もトライアングルスペルまで行けるわ。でも、火はドットスペルが限界ね」

 ……は? 何ですか? その反則的なスペックは?

「いや、魔法を使えないのに何で……」

「感覚で、なんとなく分かるの。それに力が急に伸びたのは、ギルに出会ってからよ」

(つまり私の責任ですか? バグキャラの娘は、バグキャラと言う事ですか)

「あんまり失礼なこと考えない方が良いわよ」

「ごめんなさい」

 カトレアの笑顔が怖いです。



 その後、王都で公爵に的にされた原因を教えてもらいました。

 その日のヴァリエール家の食卓に、珍しく全員が顔を出したそうです。そこで話題に上ったのは、ルイズが私を兄様と呼ぶ様になった事でした。それはルイズが私を、ある程度慕っている証拠と言って良いでしょう。

 そこで公爵は、私をルイズの婚約者にしようと言い出したのです。この危険な話題にルイズは「ちいねえさまの好い人だから兄様なの」と言って、この危険を見事に回避します。……ルイズの危機回避能力の向上に、ちょっと感慨深い物がありました。しかしカトレアの次の言葉で、それもぶち壊されます。

「まあ、実際に義妹になるのなら兄様でも問題無いわよね♪ ルイズに認められて私は嬉しいわ」

 ……ルイズが私を兄様(この場合は義兄様か?)と呼ぶ様になったのは、ひょっとしてカトレアのご機嫌取りだったのでしょうか? そう思うと、ちょっと悲しくなりました。

 本題に話を戻します。

 当然、ルイズの言い訳で話は終わらず、話題は私とカトレアの関係に及びました。

 公爵は私がドリュアス家嫡子である事から、カトレアの健康の問題を理由に諭しに入ります。事情を知らないエレオノール様が、公爵の意見に賛成しカリーヌ様とルイズが諦めモードで静観しました。

 カトレアは私なら自分を治療出来ると、必死に訴えました。

注 病の原因と治療法は、異端扱いされるので秘密にすると約束していました。

 エレオノール様は、カトレアの熱意に「生きる為の意欲になるなら」と言って折れました。しかし、ドリュアス家との関係を重視したい公爵は、折れずに諭し続けたのです。

 そして終には、カトレアがキレてしまったのです。

 その後の詳細は、教えてもらえませんでした。後日、他の人にも話を聞き
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