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スーパーロボット大戦OGAnother
第一部「数奇なる騎士」
第07話「一撃の代償」
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真っ赤になった包帯が、それを物語っていた。
「ミナミ!ナナ!」
リョウト、それからタスクが担架を持って現れた。
「リョウトさん、タスクさん…」
ナナが駆け寄った。
「!ミナミ、落ち着いて。今医務室へ運ぶから。」
リョウトがミナミを止め、タスクも駆け寄る。
「こいつは…、流石、あのグルンガストに一撃ぶち込んだだけのことはある。よっこらほいっと!」
タスクは一人でタカヤを持ち上げ、担架に乗せた。
「よし、リョウト!そっちを!」
「わかった。…それじゃあナナ…」
「はい、後は任せてください。」
ナナの返答を聞き、リョウトはうなずいて担架を運んでいった。












***













「……」
ライトは一人、ヒリュウ改の甲板にいた。
「……」
やはり、無言のまま、じっと、機体残骸の回収作業を見ていた。
「…ゲシュペンスト…」
ポツリ、とライトが呟く。
「ここにいたのか…」
「…」
「シラヌイ。」
アダムだ。
「…タカヤの容態は?」
「ああ、出血は止まったし、手首の捻挫と各部の打撲だけで、一週間もすれば復帰できるそうなんだが…」
「乗る機体がない、と?」
ライトが言った。
「その通りだな。少なくともヒリュウには…」
アダムが苦笑する。
「…自分はまた」
「ん?」
「自分はまた、タカヤに無理を強いたのかもしれません。」
ライトは無機質に、それでいてどこか悲しそうに告げた。
「…無理を強いたのは、お前じゃなくこの戦いだ。だから、私にお前を責める資格はない。」
アダムが言う。
「確かに、今回のことがベストな選択かと問われれば、私はNOと言う。しかし、通信を聞いていた限り、ハスナカをもう一度、本当の意味で奮起させたのはお前だ。そのことは、誇ってもいい…それを忘れるな。」
アダムがライトの背中を叩いた。
「……」
ライトの口元が、数ミリ動いた。
















***












「…っは!」
タカヤの意識は、今度は現実で覚醒した。
「あ…、ぅ、ああぁ…いててて…」
タカヤは頭を抱える。
「ん?気がついたのね。」
ラーダがベッドに歩み寄った。
「…ラー…ダさん…、あれ、俺…死んでなかったのか…」
「何言ってるのよ、ライトがヒリュウまで運んでくれたのよ?」
ラーダが笑った。
「ライトが?…じゃあ、俺のゲシュペンストは?」
タカヤが上半身を起こす。
「…さっき連絡があったけど、とても艦では修理できないそうよ…」
「そんな…」
タカヤが俯いた。
「そう気を落とさないで…、今は怪我を治すことに専念しましょう?」
ラー
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