第一部「数奇なる騎士」
第07話「一撃の代償」
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れ直撃は免れる。
「ぐあっ…!」
それでも一撃が重いことに変わりはない。
アルトの機体は前のめりに倒れてしまった。
「やってくれる…」
コックピット内で呟くキョウスケ。
そこへ
「ぬ…?」
フォトンライフルによる威嚇射撃で、零式周辺に砂煙が立つ。
「ライトか…助かったぞ。」
キョウスケが機体を起こしつつ無線で告げる。
「自分だけではありません。少し見ていてください。」
ライトはそう言うと零式に接近し、チャクラムを発射した。
「ぬ…。」
ゼンガーは零式の左腕を射出してチャクラムを難なく交わす。
「未熟…」
ゼンガーが吐き捨てた。
「…どうかな。」
ライトは回避運動を取りながら呟いた。
「なに…!」
警報が鳴り響き、ゼンガーが背後を向いた。
「おおおおおおおおおおおおおおおッ!!」
タカヤが、背後から高速で迫ってきた。
「くぅッ!」
ゼンガーは機体を反転させる。しかし、最大出力で突撃してくるPTに、反応速度での勝ち目はない。
「ぐああッ!ぐゥゥうおおおおおおおおおおおおおお!!」
途中、ゲシュペンストの右腕が弾け飛ぶ。
「なに!?あの機体…。」
タカヤは、それでも突撃をやめない。
ゼンガーは、確かな「気迫」を感じ取った。
「タカヤ…!」
キョウスケもまた、その気迫に突き動かされた。
***
右腕が弾け飛んだタカヤのゲシュペンスト。
今度は、その左脚が悲鳴を上げた。
「ぐ…ぐぐ…」
タカヤは歯を喰いしばった。
そうしている間にも、距離は詰まっていく。
「…くっ、左腕を射出したのは誤算だったか。」
ゼンガーが一人ごちた。
ゲシュペンストの内部では警報が鳴り響き、左脚から火が上がった。
「ぎ、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
タカヤは意を決し、ブースターペダルを踏んだ。
ゲシュペンストの機体は宙へ浮き上がる。
と共に、左脚が弾け飛んだ。
「チィッ!」
ゼンガーは諦めて回避運動に入った。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
タカヤはプラズマステークをこれまた最大出力で起動し、零式に殴りかかった。
その腕は…
グルンガスト零式の右腕を吹き飛ばした。
しかし、この一撃で全てを出し切ったのか、飛ばされた斬艦刀と同じ方向に吹っ飛び、機能を停止した。
「くっ、斬艦刀が…、!なに!?」
タカヤの一撃を受けきったのもつかの間、今度はリボルビングステークが零式の左腕を襲った。
「残念ながら、敵は二機ではない。それを忘れるな。」
キョウスケだ。
「ぬ…」
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