計算外
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ルル!」
が、返事はない。
2匹は先ほどの攻撃に目を回していた。
「くっそーっ!」
「ちょっ、ナツさん!僕達を忘れないでくださいよ!」
「ひどいよー!ナツのバカーっ!」
右腕にウェンディを担ぎ、左腕にハッピーとシャルルを抱えてナツは走り出す。
その後ろから一瞬忘れられていたアランとルーが追いかけるように駆け出した。
すると―――――――
「とうっ!」
威勢のいい声と共に、アイスブルーの影が揺れる。
「乗れ!」
「ヴィーテルシア!?」
「何でここに!?」
青い天馬と行動しているはずのヴィーテルシアがここにいる。
それにルーが問いかけると―――――
「ティアが危険だとクロスからの通信だ!クロスの不在中はティアの事を任されている!」
「アイツ仕事じゃなかったっけ!?」
「通信って何だよオイィ!?」
「そもそもクロスさんって誰ですか!?」
「私の双子の弟!てか、仕事の最中くらい仕事に専念しなさいな!」
いろいろツッコみどころ満載の言葉にそれぞれツッコみを入れる。
「まあとにかく乗れ!それなりのスピードは出せる!」
「おっしゃーっ!」
「ラッキー!」
「ありがとうございます!」
とりあえずナツとルー、アランはヴィーテルシアに乗り、狼のスピードを生かしてヴィーテルシアは樹海を走っていく。
「行かせねぇって言ってんだろ!」
そんな3人を追撃しようとするレーサー、だが―――――――
「アイスメイク、城壁!」
「ぐほっ!」
グレイの造り出した巨大な氷の壁に激突し、行く手を阻まれる。
その壁は大きく広がり、文字通り城壁のように如何なる者さえ通さない様な高さを誇っていた。
「グレイ、ティア」
思わずヴィーテルシアが足を止め、ナツが顔だけ振り返る。
「行けよ・・・こいつァオレがやるって言ったろ」
「勘違いしてるようだから訂正するわ。『オレ』じゃなくて『オレ達』ね」
ハァハァ・・・とグレイは息を切らす。
「けどグレイ・・・お前、今ので魔力を使い過ぎただろ!」
「だから私がいるの。流石にこんなに魔力を消費した奴を置いて行く程私は冷酷じゃない」
「いいから行きやがれ」
ヴィーテルシアは足を動かさない。
その足を止める枷を外すように、グレイが言い放つ。
「ここは死んでも通さねェ!!!!行け!!!!エルザの所に!!!!」
その言葉に、ナツが少し判断に迷う様に震え、口を開く。
「うおおお〜〜っ!必ずエルザを助けるからな!行くぞヴィーテルシア!」
「了解だっ!」
だーっと背を向けて駆けだしていくナツ達。
「当たり前だ」
「助けられなかったら本気で裁
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