第十五話 聖剣ですか神父再来ですか
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・・・」
優しい声音で俺と子猫ちゃんの頭を撫でてくれる部長。
・・・部長。すみません。こんな俺達のことを・・・。ああ、部長の優しさが身に沁みる。俺、部長の下僕でよかった。こんなに優しい主を得たんだもん。
「うわぁぁぁぁぁん!会長ぉぉぉ!あっちはいい感じで終わってますけどぉぉぉ!」
「よそはよそ。うちはうちです」
ベシッ! ベシッ!
匙の尻叩きはいまだに終わりを見せなかった。こりゃデキちゃった結婚は遠いな。
「さて、イッセー。お尻を出しなさい」
・・・へ?部長。なんでにっこりと笑いながら右手が紅いオーラに包まれていくんですか?許してくれたんじゃなかったんですか?
「下僕の躾は主の仕事。あなたもお尻千叩きよ♪」
その日、俺の尻は死んだ。
Saidend
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精神が肉体に引っ張られるという現象を聞いたことがあるだろうか?
TS(トランスセクシャル)をすると、大抵これに悩む場合がある。
自分は男だと思っていても、いつのまにか女性になってしまう。俺も例外ではない。実際、俺は慌てたり極限まで集中すると心の中まで女性になる。それでも、俺がいまだに『俺』を保てているのには理由がある。
TSしたものは、段々と自身が曖昧になっていき、最後には体と同一になることが多い。だから、曖昧になっている自身に『境界線』を引くことができる俺は、自身が曖昧にならずに、今もこうして『俺』を保てている。まあ、慌てたり極限まで集中するとその境界線がちょっとユルくなっちゃうんだけどさ。ホントに、境界を操る程度の能力様様だよ。さてと、無駄話はこの辺で終わらせるか。そろそろ、起きる頃だ。
「う、うぅん・・・・・・」
「目は覚めたかしら?」
「・・・紫ちゃん?」
この会話でわかったと思うが、寝ていたのは紫藤イリナだ。なんでこうなったかと言うと、ゼノヴィアとイリナ、木場がキチガイとジジイを追っていって、そこで戦闘になって、ダメージを受けて危なそうだったイリナを俺が助けた。『擬態の聖剣《エクスカリバー・ミミック》』は奪い返せなかったが。で、そのあと、家まで連れて帰り、籃に習っていた回復妖術・・・は使えなかったから、アレンジした霊術で治療した。決して実験台にしたとかそういうのじゃないよ?ホントだよ?
「・・・ここは?」
「私たちの家よ。念のため結界を張っているから、堕天使の追撃の心配はないわ」
『境符「全てを二つに断つ線」』で境界線を引いてるから、簡単には入ってこられないハズだ。霊力とかを感知される心配もない。結界も境界
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