第3章 〜目覚めた邪眼と聖剣〜
第16話
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
ためだろう』
「だったら!一緒に逃げれば」
『それは無理だ。なぜならば璃緒殿は貴公をずっと一番に優先して動いていた。貴公を家に残していれば、それこそ全員死に絶える。だからこそ家を離れさせたのだろう』
黒斗にとっては、思いがけない事実だった。
自らが最近になって入った裏の世界。
だが、それを自分が知る前に大切な妹が知っており、そして自らの死を予兆して相棒を自分に託したということに疑問を覚えていた。
「なら、なぜお前は今まで表に出てこなかった」
『それは、我は璃緒殿に貴公が仇と出会う時に目覚めるようにして移植されたからだ』
それを聞き終わると、黒斗は泣いていた。
自分が何も知らなかったことが情けなくて。
無力な自分が悔しくて。
『かつては無力だったかもしれない』
「・・・ああ」
『だが、今はどうだ?』
「・・・!」
『今は違うだろう?我がいる』
『そうだよ、私やホワイトたちもいる』
『ん?貴公は誰だ?』
『私は、ブラックロックシューター。ブラックでいいよ』
『そうか、我はロマノフ。これからはよろしく頼む』
『うん、よろしく』
「・・・そうだな、ここで立ち止まってたらロマノフを命懸けで託して俺を守ろうとしてくれた璃緒に申し訳が立たねぇ・・・ロマノフ、ブラック。お前たちは俺に力を貸してくれるか?」
『無論!』
『当然。黒斗、自分を追い詰めないで。いつだって私たちは一緒だから』
こうして、黒斗は神器【魔弾龍の邪眼(マジックバレット・バロール・ビュー)】に眠る邪眼龍ロマノフと出会い、新たな力を手にしたのだった。
「そういえば、お前は魔弾使いなんだよな。なんで眼に宿ったんだ?」
『それは、我がその先で所有者の視界を通して世界を見るためだ』
・・・意外とロマノフは後先考えない性格だったようだ
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ