暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
眠れる騎士の目覚め
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そうにしている。少なくとも表面上は

「震えているぞ、ユウキ」

そう俺が言った途端、いつもの天真爛漫な笑顔が消え、不安そうな表情が顔を出した

「あはは……やっぱりわかっちゃうかぁ……」

「似たような表情はよく見てきたからな。もっとも、あっちは無表情だったが」

シノンとユウキ。身に纏う殻の性質は異なるものの、本音を隠しているという点では似ている
シノンと長いこと一緒いた経験から、だいたい裏に隠している感情は読み取れるようになっていた

「それは誰?」

「シノンだ。詳しい内容は本人に聞いてくれ。……それで話を戻すぞ。やはり、怖いんだろ?」

「……失敗するんじゃないか、とか思ってるんじゃないよ?ただ……なんとなく怖いんだ」

俺の腕を抱えて小刻みに震えるユウキ
そんなユウキに俺は少ししゃがんで目線の高さを合わせるとユウキの頭に軽く手刀を振り下ろした

油断していたユウキがかわせるはずもなく、ふぎゃっという蛙が潰れたような声を出した後、姿勢を戻した俺を涙目で見上げて抗議してきた

「なんで叩くの!?」

「なんというか……イジメてオーラが出ていてな。なんとなく叩きなくなった」

「何、そのオーラ!?ボクはそんなオーラ出してないよ!?」

俺の襟を掴んで前後に揺すってくる
とは言え普通の少女より少し小柄なユウキに俺を揺らすことはできず、せいぜい服にシワができる程度の影響しか与えられない
ここはVRであるし、シワなんかできないのだが

「冗談だ」

「……リンはいつも無表情だから冗談と本音の区別がつけにくいよ……」

「悪いな。こういう性格なんだ」

感情を抑えるのは得意である
社交界ではやたらウザいのが多数を占めていたので、いやがおうでも鍛えられたのだ
……なぜかシノンには見破られるが

「……ありがとう……」

「礼を言われることは何もしてない……と、そろそろ30分か。じゃあ、俺は一旦ログアウトするぞ。またな(・・・)」

「うん、またね」

最後に見たその笑顔は、夏の太陽のように眩しかった

……なんて言うと失敗しそうなフラグが建ってしまいそうだが、ユウキは見事にそのフラグを叩き折って俺達のもとに帰ってきた

……小さくなって

「アスナ!」

「ユウキ……なんか小さくなってない!?」

俺の肩に座っているユウキに詰め寄るアスナだが、顔が近い

ユウキが小さくなったのにはわけがある。ご存知の通り、現実の身体を失ったユウキが普通のプレイヤーとしてプレイできるわけがなく形式上はユイと同じ存在、ナビゲートピクシーとしてゲームをプレイすることになった
とは言え、ユイのようにゲームシステムにハッキングはできない
しかし、プレイヤーと同じ
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