05 「再会と出会い」
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ような視線をヴィータに向けるが、ヴィータはお菓子のことで頭がいっぱいなのかそれに気が付かない。女性達の視線はヴィータから俺へと移る。
「君が持ってきてくれたのね、ありがとう……あら? シグナム、この子って」
「ああ……おそらくそうだろう」
いったい何なのだろうか。ふたりの反応は、まるで俺のことを知っているかのよう反応だ。俺と会うのは今日が初めてのはずなのだが……。
金髪の女性はこちらに近づくとしゃがんで、俺の顔を覗き込んできた。初対面ということもあって気まずかった俺は、少し身を逸らしてしまった。
「えっと……何ですか?」
「あぁごめんなさい。あなた、夜月翔くんよね? はやてちゃんの恋人の」
「え、ええ……ん?」
最後に何かおかしな言葉がなかったか、と思った矢先、はやてが電光石火でツッコんだ。
「ちょっシャマル、何度も違う言うたやんか。ショウくんはただの友達や」
「はやてちゃん、ただの……なんて言ったらダメですよ。それは相手を傷つけます。というか毎日のように、ショウくん今頃どうしてるんやろな……って言ってたじゃありませんか」
「確かに言うてたけど……それでも恋人っていうんは飛躍しすぎや。わたしらまだ子供やで」
「恋愛に年齢は関係ないと誰かが言っていた気がします。そもそも、ショウくんのことを話すはやてちゃんの顔は、どこをどう見ても恋する少女です!」
「だ、誰が恋する少女や!」
いつもと違って顔を真っ赤にして大声を上げるはやて。シャマルという女性は、そんなはやてをにこにこしながら眺めている。
家族のように仲が良さそうなのでいいのだが……今のような会話は俺がいないときにしてほしい。はやてが普段どおりならまだいいのだが、あそこまで顔を真っ赤にされると色々と考えてしまう。誰か、俺の代わりに止めてくれ。
「主はやて、それにシャマル。我らだけならまだしも、今は客がいるのですよ。それにヴィータが先ほどからまだか? と訴えています。せっかくの頂きものです。それくらいにして食べませんか?」
俺の願いが届いたのか、シグナムという女性がふたりの間に割って入ってくれた。はやてを車椅子から抱きかかえると、ソファーの上に座らせる。
シャマルという女性はまだ話したそうであったが、シグナムという女性がひと睨みすると態度が一変した。姿からは姉妹のようには見えないが、彼女が親戚の中でリーダー格らしい。
シグナムは俺にもフォークを差し出してきたが、食べないと意思表示した。合掌しながら「いただきます」と言った彼女達は、各々手に取ったお菓子を食べ始める。
「んぅ!? これ、ギガうまだな!」
「ええ、美味しいわ」
「ああ」
「ショウくん、また腕を上げたなぁ」
どうやら味は問題ないようだ。ヴィータの言っ
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