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久遠の神話
第八十二話 四人への準備その一
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                   久遠の神話
               第八十二話  四人への準備
 上城は今は商店街の食堂で樹里と共に昼食を食べていた、日曜で樹里の買い物に付き合った帰りにである。
 そこで向かい合って座って他人丼を食べながらだ、樹里は牛丼を食べている彼に対して考える顔で言った。
「あの、このお店って」
「うん、娘さんがうちの学校の人で」
「商業科の人よね」
「一年生でね」
 その娘の家の店だというのだ。
「かるた部にいるよ」
「何か凄い料理上手って聞いたけれど」
「しっかりした娘で、まだ一年だけれど」
 二年生である二人から見れば後背に当たる、その彼女がというのだ。
「それでも商業科のお母さんって言われる位の人だよ」
「そうなのね、そうした娘なのね」
「みたいだよ、あとさっき別の商店街に行ったじゃない」
「あそこのパンの美味しいお店のある」
「あそこのパン屋さんもね」
 そのパン屋もだ、どうだったかというと。
「美味しかったよね」
「そうよね、そういえばあそこのお店も」
「商業科の一年の娘のお店だよ」
 ここでもこう話される。
「あそこもね」
「そうなのね」
「そうなんだ」 
 こう樹里に話す。
「どっちのお店もなんだ」
「そうだったの、どっちのお店も美味しいけれど」
「どっちのお店もうちの生徒さんって面白いよね」
「そうよね」
「パン屋の娘さんは商業科のお姉さんって言われてるみたいだよ」
 このこともだ、上城は樹里に話した。
「あの娘もかるた部でね」
「一緒なのね」
「二人共幼馴染みでかなり仲がよくて」
 このことも話される。
「いつも一緒にいるみたいだよ」
「成程ね」
「そう、それにしてもこの牛丼って」
 自分の牛丼を食べながらだ、上城は言う。
「凄く美味しいね」
「この他人丼も美味しいわよ」
「そうだよね、このお店前から来てるけれど」
「何時来てもね」
 美味しいとだ、こう話してだった。
 二人で楽しんで食べる、そこでカウンターを見ると。
 一人の女の子がカウンターの中からそこに座っている女の子に笑顔で話していた、カウンターの中の娘は小柄で可愛らしい感じだ、そして座っている娘はすらりとしている。
 その二人を見てだ、上城はまた話した。
「あの二人だよ」
「あっ、どちらの娘も凄く可愛いわね」
 樹里も彼女達を見て言う。
「もてそうよね」
「いや、それがね」
「もてないの?」
「ほら、商業科って女子の方が多いじゃない」
 商業科の特徴だ、どうしてもそうなる。
「うちの学校でも」
「だからなのね」
「そう、競争率高いから」
 この場合は女の子の方がだ、男にとっては楽園だが。
「中々ね」
「そういえば商業科の娘
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