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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第14話「続・私、商会の人に会う」
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ずれに誘拐されそうになったんだ。

お前ももう聞いてるだろ?盗賊を冒険者が、中継点の近くで撃退したってな」

リックは手を組んで、そう言って瞑目した。口はへの字に引き絞られている。

「ええ。知っています。ここらで騒ぎを起こすなど勇気のある盗賊と思いましたが…」

冒険者達の集まる中継点近くで騒ぎを起こせば、それは冒険者達に総スカンを食らう

可能性もあり、非常に危険なことは言うまでもない。

「―――狙われたのは、そこのお嬢さんたちで俺たちも巻き込まれた」

「それで、なんとか全員斃すことができたんですけど…」

イダの言葉にドライベールは頭を振った。やはりそうだったか、と言わんばかりに。

「…まあ、それはいいでしょう。そういうこともあります。」

諦めたように言う彼に、リックは話を続ける。

「…イダを誘拐した犯人は、襲ってきた盗賊どものアタマをしている暗殺者くずれだ。

なぜイダを誘拐しようと思ったか、それはまだわからん。

まだわからんが、そういうこともある。あの森にだって犯罪者はやってくる。

なら、戦う術を身につけさせなきゃならんと思っただけさ。

俺の考えが甘かった、というわけだ」

リックは大きく息をつく。表情には若干の疲れが混じっていた。

ドライベールもまた、少し疲れの混じった声で「そうですか」とつぶやく。

「…最近は本当にどうなっているんでしょうね。やれやれ…とにかく承りました。

彼女に冒険者としての知識を半年に一度教えてあげればいいのですね?」

ドライベールがそう言うと、リックが「そういうことだ」と頷く。

イダもまた「私の方もわかりました。直ぐに返事はできませんけど…多分お世話になります」

と半ば了承とも言える言葉で彼らの言葉に答えた。

それを確認したドライベールは一転笑顔を浮かべると、パンパン、と手を叩いた。

「暗い話はここまでにして食事にしましょう。金貨は数え終わりましたか?」

気づけば、振り子時計はもう昼をとっくに過ぎた時間を示していた。

「おう…たしかに、カサス300枚。欠けた金貨も一枚もなかった」

そう言って、リックは受け取った金貨をイダの方へよこした。

ずしりと重い。3kgか4kgはある、とイダは思う。生前のつくしでは絶対に見ることの

なかった大金だ。もし日本円に直せば数千万円を超えることだろう。

そして、あらゆるものの物価が本来相場より高めな日本と、この中世〜近世の世界では

その価値は当然異なる。それは一昔前の中国での「万元戸」のように、

十倍以上の価値を持つものと思われた。

「にゃあ…やべえ…にゃあ…超やべえ…欲しい…超欲しいにゃぁ…」

「―――うわ
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